豊胸術前の注意点|服用中の薬やサプリを中止すべき理由と安全への配慮

豊胸術前の注意点|服用中の薬やサプリを中止すべき理由と安全への配慮

豊胸手術を受ける前に、ふだん飲んでいる薬やサプリメントを中止する必要があるとご存じでしょうか。「たかがサプリだから大丈夫」と思い込んでいると、手術中の出血量が増えたり、麻酔との相互作用を引き起こしたりするおそれがあります。

この記事では、豊胸術前に薬やサプリを中止すべき具体的な理由と、安全に手術を迎えるための準備について、医師の視点からわかりやすく解説します。正しい知識を身につけて、不安を減らしながら手術当日を迎えましょう。

休薬のタイミングや主治医への伝え方、術後の服薬再開まで幅広くカバーしていますので、ぜひ最後まで目を通してみてください。

目次

豊胸の術前に薬やサプリの服用を中止すべき理由は「出血リスクの回避」にある

豊胸術前に薬やサプリメントの中止が求められる最大の理由は、手術中および術後の出血リスクを下げるためです。

血液が固まりにくくなる成分を含む薬やサプリは、術中に予想以上の出血を引き起こし、仕上がりや回復にも悪影響をもたらしかねません。

血液凝固に影響を与える薬やサプリは豊胸手術の大敵

抗血小板薬やワルファリンなどの抗凝固薬は、血液をサラサラにする作用があります。これらを飲み続けたまま手術を受けると、止血がうまくいかず、術後に血腫(けっしゅ:皮下に血液がたまった状態)が生じやすくなります。

市販の鎮痛薬に含まれるアスピリンやイブプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)も、血小板の働きを抑えるため注意が必要です。頭痛や生理痛で何気なく飲んでいる薬が、手術の安全性に関わるケースは珍しくありません。

手術中・術後の出血量が増えると仕上がりにも悪影響を及ぼす

出血量が多くなると、術後に内出血やむくみが強く出て、バストの形が安定するまでの期間が長引きます。血腫ができてしまうと、そこに感染が起きるリスクも高まるでしょう。

美容外科手術では数ミリ単位の繊細な操作が求められます。術野(じゅつや:手術を行う部位のこと)が出血で見えにくくなると、医師の手技にも影響が出るため、結果的に仕上がりの精度にまで響いてしまうのです。

出血リスクに関わる主な薬剤・サプリの分類

分類代表例主な作用
抗凝固薬ワルファリン、DOAC血液凝固因子を抑制
抗血小板薬アスピリン、クロピドグレル血小板の凝集を抑制
NSAIDsイブプロフェン、ロキソプロフェン血小板機能を低下
サプリメントビタミンE、イチョウ葉、ニンニク抗凝固・抗血小板作用

担当医に正直に伝えることが安全な豊胸への第一歩

研究によると、美容外科を受診する患者の約半数が何らかのサプリメントを服用しているにもかかわらず、その多くが医師に自己申告していないと報告されています。「聞かれなかったから」「サプリは薬ではないから」という理由で伝えないケースが目立ちます。

どんなに小さなサプリであっても、麻酔薬との相互作用や出血への影響がゼロとは限りません。カウンセリングの場で遠慮せずすべての服用物を伝えることが、安心して豊胸手術を受けるための土台となります。

豊胸術前に中止が求められる代表的な薬と正しい休薬期間

豊胸手術を控えた時期に中止が必要な薬は、抗凝固薬・抗血小板薬・NSAIDs・ホルモン剤など多岐にわたります。ただし自己判断での中止は危険なため、必ず処方医と美容外科医の双方に相談したうえで休薬計画を立てることが大切です。

抗凝固薬や抗血小板薬は自己判断で中止してはいけない

心臓病や脳梗塞の予防のためにワルファリンやクロピドグレルなどを服用している方は、自分の判断で薬をやめると血栓(けっせん:血管内で血液が固まったもの)ができるリスクが急上昇します。

命に関わる合併症を招く危険性もあるため、処方医と美容外科医が連携して休薬のタイミングを決める必要があります。

クロピドグレルの場合は一般的に手術の5〜7日前から休薬し、ワルファリンの場合は3〜5日前が目安とされています。いずれも個人の病状によって異なるため、一律のルールではなく、あくまで医師の指示に従ってください。

鎮痛薬(NSAIDs)やアスピリンは術前2週間の休薬が目安

アスピリンは血小板への作用が不可逆的(元に戻らない)であるため、服用中止から血小板が新しく入れ替わるまでに約7〜10日かかります。安全マージンを考慮すると、豊胸術の2週間前から中止するのが一般的です。

イブプロフェンやロキソプロフェンなどのNSAIDsは、アスピリンほど長く血小板に影響を残しませんが、念のため3〜5日前には中止が推奨されます。頭痛や腰痛がひどい場合は、アセトアミノフェン(カロナールなど)への切り替えを主治医に相談してみてください。

ホルモン剤やピルも豊胸手術前に医師と相談が必要

経口避妊薬(ピル)やホルモン補充療法(HRT)は、静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクを高めることが知られています。豊胸手術は全身麻酔下で行うケースが多く、手術中は長時間同じ姿勢を保つことになるため、血栓のリスクがさらに上乗せされる可能性があります。

ピルやHRTの休薬については、術前4週間からの中止を推奨する意見がある一方で、個々の患者のリスクとベネフィットを天秤にかけて判断すべきとの見解もあります。避妊目的の場合は代替手段を検討しつつ、必ず婦人科医と美容外科医の両方に確認しましょう。

代表的な薬剤の術前休薬期間の目安

薬剤の種類休薬期間の目安注意点
アスピリン7〜14日前処方医の確認が必須
クロピドグレル5〜7日前ステント留置者は要注意
ワルファリン3〜5日前INR値のモニタリング
NSAIDs3〜5日前代替鎮痛薬を検討
ピル・HRT4週間前(推奨)婦人科と連携

豊胸術前にサプリメントを中止すべき理由と具体的な注意点

サプリメントは医薬品ではないからといって安全とは限りません。豊胸手術前には、出血リスクを高めるサプリや麻酔に干渉するサプリを2週間前までに中止するよう、米国麻酔科学会(ASA)をはじめ多くの専門機関が推奨しています。

ビタミンEやオメガ3は血液をサラサラにしすぎる

ビタミンEには抗酸化作用のほかに抗血小板作用があり、高用量(400IU以上)を継続的に摂取していると出血リスクが高まるとされています。サプリメントで意識的にビタミンEを摂っている方は、術前2週間には中止が望ましいでしょう。

フィッシュオイル(オメガ3脂肪酸)については、近年の研究ではむしろ継続しても出血リスクは上がらないとするエビデンスも出てきています。ただし、自己判断で「飲み続けて大丈夫」と決めるのは危険ですので、必ず担当医の指示を仰いでください。

セントジョーンズワートやイチョウ葉エキスが麻酔に干渉する

セントジョーンズワートは肝臓の薬物代謝酵素(CYP3A4)を活性化させ、麻酔薬やオピオイド系鎮痛薬の血中濃度を下げてしまいます。結果として麻酔が効きにくくなり、術中の痛みのコントロールに支障をきたすおそれがあります。

イチョウ葉エキスは血小板活性化因子(PAF)を阻害する作用があるため、出血時間の延長が報告されています。バレリアン(かのこ草)やカバカバなどの鎮静系ハーブも、麻酔との相乗効果で覚醒が遅れるリスクがあり、術前2週間の中止が推奨されます。

豊胸術前に中止が推奨される主なサプリメント

  • イチョウ葉エキス(ギンコビロバ):抗血小板作用による出血リスク
  • ニンニクサプリ:血小板凝集を不可逆的に抑制
  • ショウガサプリ:トロンボキサン合成酵素の阻害
  • セントジョーンズワート:麻酔薬の代謝を促進
  • 高用量ビタミンE(400IU以上):抗血小板作用
  • エキナセア:免疫系への影響と肝毒性のおそれ

「天然だから安全」という思い込みが手術リスクを高める

サプリメントは医薬品と異なり、製造工程や成分含有量に対する行政の規制が緩やかです。同じ製品名であっても、メーカーやロットによって有効成分の量にばらつきがあるため、体への影響を正確に予測しにくいという問題があります。

「自然由来の成分だから体に優しい」という認識は根強いものですが、ニンニクやイチョウ葉のように薬理活性の強い天然成分は少なくありません。豊胸手術を安全に受けるためには、「サプリも薬の一種」という意識を持つことが大切です。

豊胸手術の術前カウンセリングで医師に伝えるべき情報とは

術前カウンセリングは、安全な豊胸手術を実現するための情報共有の場です。服用中の薬やサプリを正確に伝えるだけでなく、持病やアレルギー歴、過去の手術歴まで漏れなく共有することで、医師はリスクに合わせた手術計画を立てられます。

お薬手帳やサプリの容器を持参すると伝え漏れを防げる

口頭だけで服用状況を伝えようとすると、どうしても抜け漏れが出がちです。お薬手帳があれば処方薬の種類と用量が一目でわかりますし、サプリメントのボトルや外箱を持参すれば、成分表示を医師がその場で確認できます。

特にインターネット通販で購入した海外製サプリは、日本語の成分表記がないことも珍しくありません。容器ごと持参すれば、配合成分を医師や薬剤師が正確に読み取れるため安心です。

服用中の漢方薬やプロテインも例外ではない

漢方薬は「自然の生薬だから」と軽視されがちですが、当帰(とうき)や丹参(たんじん)など、血液凝固に影響を与える生薬を含むものが存在します。風邪薬として処方される葛根湯にも麻黄(まおう)が含まれており、心拍数や血圧に作用する可能性があります。

プロテインパウダーやアミノ酸サプリも、添加されているビタミンやミネラルの種類によっては注意が必要です。成分ラベルの裏面をよく確認し、判断に迷ったら購入時のパッケージごとカウンセリングに持っていきましょう。

主治医と美容外科医の連携が安全な豊胸の鍵を握る

持病の治療で処方薬を飲んでいる方の場合、休薬によって持病が悪化するリスクと、服用を続けたまま手術を受けるリスクの両方を天秤にかけなければなりません。この判断は美容外科医だけでなく、処方元の主治医の意見も必要です。

理想的なのは、美容外科医が主治医宛に診療情報提供書を発行し、休薬プランを双方で合意するかたちです。複数の医師が連携して初めて、安全性を担保した休薬スケジュールが組めるのだと覚えておいてください。

術前カウンセリングで共有すべき項目

項目具体例伝え方のポイント
処方薬降圧薬、抗凝固薬、精神科薬お薬手帳を持参
市販薬鎮痛薬、風邪薬、胃腸薬商品名と頻度を伝える
サプリメントビタミン剤、ハーブ系、プロテイン容器や外箱を持参
漢方薬葛根湯、加味逍遥散など処方元の医師名も伝える
既往歴・アレルギー喘息、ラテックスアレルギーなど過去の麻酔トラブルも共有

豊胸術前の禁煙と飲酒制限が傷の回復を左右する

薬やサプリだけでなく、喫煙と飲酒も豊胸手術の結果に大きく影響します。喫煙は傷の治りを遅らせる最大の要因の一つであり、飲酒は術後のむくみや出血を助長するため、術前から生活習慣を整えることが安全な回復への近道です。

喫煙が血行不良を招き豊胸術後の傷跡が残りやすくなる

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、組織への酸素供給を低下させます。酸素が十分に届かない組織は傷を修復する力が弱まり、術後の傷跡が目立ちやすくなるだけでなく、感染のリスクも高まります。

システマティックレビューでは、手術の4週間以上前に禁煙した患者群は、喫煙を続けた患者群に比べて創傷治癒の合併症が約30%低下したと報告されています。豊胸手術を検討している方は、できるだけ早い段階から禁煙に取り組むことをおすすめします。

飲酒もむくみや出血を助長するため術前は控える

アルコールは血管を拡張させるため、術後の出血やむくみが強く出やすくなります。肝臓のアルコール代謝に負荷がかかると、麻酔薬や術後に処方される鎮痛薬の分解にも影響を与えかねません。

術前1週間は飲酒を完全にやめ、日常的に深酒をする習慣のある方はさらに長めの禁酒期間を設けましょう。肝機能の数値が気になる方は、術前の血液検査で担当医に相談してください。

禁煙・禁酒が術後回復に与える影響

項目喫煙者・飲酒者禁煙・禁酒実施者
創傷治癒スピード遅延しやすい正常な速度で回復
感染リスク上昇低減
術後のむくみ強く長引く傾向比較的軽度
麻酔薬代謝影響を受けやすい安定しやすい

禁煙・禁酒期間の目安と無理なく取り組むコツ

禁煙は術前4週間以上が望ましく、禁酒は少なくとも術前1週間が推奨されます。いきなり完全にやめるのが難しい場合は、ニコチンパッチなどの禁煙補助薬を活用する方法もありますが、こうした補助薬も手術に影響がないか事前に確認が必要です。

「手術のため」という明確なゴールがあると、禁煙や禁酒のモチベーションを維持しやすいものです。家族や友人に宣言して応援してもらうのも有効でしょう。術後の美しいバストラインを手に入れるための投資だと考えれば、短期間の我慢も前向きに捉えられるかもしれません。

豊胸手術当日までの過ごし方と安全な術前準備

手術当日を安全に迎えるためには、薬やサプリの中止だけでなく、食事制限や体調管理など複数の準備が求められます。体調が万全な状態で手術に臨むことで、麻酔や手術のリスクを下げ、スムーズな回復へとつなげられます。

術前の食事制限や水分摂取のルールを守る

全身麻酔を受ける場合、胃の中に食べ物や水分が残っていると、麻酔中に胃の内容物が逆流して気管に入る「誤嚥(ごえん)」のリスクがあります。一般的には、手術の6〜8時間前から固形物の摂取を禁止し、2時間前からは水やお茶などの透明な液体も中止するルールが設けられています。

空腹感がつらいと感じるかもしれませんが、誤嚥は命に関わる合併症です。「少しくらいなら」と自己判断で食べてしまうと、手術そのものが延期になることもありますので、指示された絶飲食時間は厳守してください。

体調の変化を感じたら無理をせず手術日を延期する

手術前日や当日に風邪の症状や発熱がある場合、無理をして手術を受けるのは禁物です。体調が優れない状態では免疫力が低下しており、術後感染のリスクが高まります。咳や鼻水がある状態での全身麻酔は、気道管理にも支障をきたすでしょう。

予約をキャンセルすることに抵抗を感じる方もいるかもしれません。けれども、安全が確認できない状態で手術を強行するより、万全の体調で仕切り直すほうが、結果的に短い回復期間で美しい仕上がりを手に入れられます。

心身を整えて豊胸手術を迎えるために大切な生活習慣

手術前は緊張やストレスを感じやすい時期です。十分な睡眠をとり、バランスの良い食事を心がけ、過度な運動や夜更かしを避けるようにしましょう。心身のコンディションが整っていると、麻酔のかかりもスムーズになり、術後の回復も早まります。

手術への不安が大きい場合は、カウンセリング時に遠慮なく質問してください。疑問点がクリアになるだけで、精神的な安定感はぐっと増すものです。信頼できる医師と十分に話し合い、納得したうえで手術に臨みましょう。

豊胸手術前に心がけたいポイント

  • 術前6〜8時間前から固形物を控え、2時間前から飲水も中止する
  • 風邪や発熱がある場合は早めにクリニックへ連絡する
  • 前日は7〜8時間の睡眠を確保し、アルコールは口にしない
  • 当日はノーメイク・ネイルオフで来院し、貴金属類は外しておく
  • 術後に着替えやすいゆったりした前開きの服装を準備する

豊胸術後に薬やサプリの服用を再開するタイミング

手術を終えたあと、中止していた薬やサプリをいつ再開してよいかは、多くの患者さんが気にするポイントです。再開時期は薬の種類や術後の回復状況によって異なるため、自己判断ではなく必ず担当医の許可を得てから再開してください。

術後すぐに服用を再開できる薬とそうでない薬がある

降圧薬や甲状腺ホルモン薬など、中断すると体調に直結する薬は、術後早期から再開を指示されるのが一般的です。一方、血液をサラサラにする薬やサプリは、術後の出血リスクが落ち着くまで数日〜数週間の猶予が必要な場合があります。

抗凝固薬の再開は、術後の止血状態を確認したうえで担当医が判断します。早すぎる再開は術後出血を招き、遅すぎる再開は血栓のリスクを高めるため、タイミングの見極めは慎重に行われます。

術後の服薬再開時期の目安

薬剤・サプリ再開の目安判断基準
降圧薬・甲状腺薬術後翌日〜バイタルサインが安定
抗凝固薬術後1〜3日止血状態を医師が確認
NSAIDs術後3〜5日出血傾向がないことを確認
サプリメント術後2週間以降創傷治癒の経過を確認
ピル・HRT術後2〜4週間血栓リスクが低下してから

主治医の許可なくサプリを再開すると回復を妨げるおそれがある

術後のバストはまだ組織が安定しておらず、内部で修復が続いている状態です。このタイミングで抗血小板作用のあるサプリを再開すると、微小な出血が起きて回復が遅れたり、仕上がりに影響が出たりする可能性があります。

「手術が終わったから大丈夫」と油断してしまいがちですが、組織が完全に落ち着くまでの期間は慎重さが求められます。術後の経過観察でドレーン(排液管)の量や傷口の状態を見ながら、医師が総合的に判断してくれるので焦らず待ちましょう。

術後のフォローアップ通院で安全な服薬再開を確認する

豊胸手術後は、定期的なフォローアップ通院が組まれます。術後1週間、2週間、1か月といった節目で傷の状態や腫れの引き具合をチェックし、問題がなければ段階的に服薬を再開していく流れが一般的です。

フォローアップの際には、「この薬は再開してよいか」「このサプリはいつから飲めるか」と具体的に質問するようにしましょう。一つひとつ確認を取りながら再開していくことで、術後のトラブルを未然に防ぐことができます。

よくある質問

豊胸手術の前にサプリメントは何日前から飲むのをやめるべきですか?

多くの専門機関では、豊胸手術を含む外科手術の2週間前からサプリメントの服用を中止するよう推奨しています。

特にイチョウ葉エキスやニンニクサプリ、高用量のビタミンEなど、血液凝固に影響を与える成分を含むサプリメントは、出血リスクを高めるため早めの中止が大切です。

ただし、すべてのサプリメントを一律に中止する必要があるわけではありません。マルチビタミンなど影響の少ないものもあるため、服用中のサプリメントをすべてリストアップしたうえで、担当の医師に個別に確認することをおすすめします。

豊胸手術を受ける場合、市販の頭痛薬も服用をやめたほうがよいですか?

市販の頭痛薬のなかでも、アスピリンやイブプロフェンなどのNSAIDsは血小板の働きを抑える作用があるため、豊胸手術の前に中止することが望ましいです。アスピリンは術前2週間、イブプロフェンなどは3〜5日前を目安に服用を控えてください。

頭痛や体の痛みがつらい場合は、アセトアミノフェン(カロナールなど)が代替薬として使われることが多いです。どの鎮痛薬なら術前に使えるか、事前に美容外科の担当医に確認しておくと安心でしょう。

豊胸手術の前に漢方薬を飲んでいることを医師に伝える必要がありますか?

漢方薬も医師に必ず伝えてください。漢方薬のなかには、血行を促進する当帰(とうき)や丹参(たんじん)のように出血リスクに関わる生薬が含まれている場合があります。麻黄(まおう)を含む処方は心拍数や血圧に影響を与えるため、麻酔管理の観点からも申告が必要です。

「漢方は自然のものだから影響がない」と考える方も多いのですが、薬理作用を持つ成分が豊富に含まれています。お薬手帳に記載されていない場合は、製品名や処方内容がわかるものを持参するようにしましょう。

豊胸手術のあとに中止していたサプリメントはいつから再開できますか?

サプリメントの再開は、一般的に術後2週間以降が目安とされていますが、創傷の治り具合や出血の有無によって個人差があります。担当医がフォローアップの通院時に傷口の状態を確認し、問題がなければ段階的に再開の許可が出る流れです。

特に出血リスクを高めるサプリメント(イチョウ葉、ニンニク、高用量ビタミンEなど)は、組織が十分に安定するまで控えるよう指示されることが多いです。自己判断で再開せず、通院時に「このサプリはもう飲んでよいか」と一つずつ確認するのが安全な方法です。

豊胸手術を検討していますが、ピルの服用を中止する必要がありますか?

経口避妊薬(ピル)は血栓のリスクを高める作用があるため、豊胸手術の前に休薬を検討するよう勧められる場合があります。全身麻酔中は長時間の同一体位になることから、血栓リスクがさらに上乗せされる可能性があるためです。

一般的には手術の4週間前からの休薬が推奨されますが、個々の体質やリスク因子によって判断は異なります。避妊の代替手段についても含め、婦人科の主治医と美容外科の担当医の両方に相談して、ご自身に合った休薬計画を立てるようにしてください。

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この記事を書いた人

Dr.本田マイケル 武史のアバター Dr.本田マイケル 武史 MYCLI 統括院長 / 医療法人史真会 理事長

【プロフィール】 1984年アメリカ・メリーランド州生まれ、島根県育ち。 大阪医科大学医学部卒業後、がん研有明病院形成外科にて、日本一の手術件数を誇る乳房再建など数多くの高難度手術に従事。その後、聖路加国際病院形成外科を経て、より自然で美しい仕上がりを追求するため美容外科領域へ。 大手クリニックにて脂肪吸引・注入技術の指導的役割を担った後、「一人ひとりのゲストにもっと寄り添った施術」を理念に掲げ、2022年にMYCLIを開院。 形成外科専門医としての解剖学的知識と繊細な技術をベースに、特に「自然な仕上がり」にこだわった脂肪豊胸やボディデザインを得意とする。現在は聖路加国際病院形成外科の非常勤も兼務し、臨床・学術の両面で活動を続けている。

【所属・資格】 日本形成外科学会 / 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会 Vaser Lipo 脂肪吸引認定医 / MIA認定医

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