豊胸と他の施術は同時進行できる?二重整形や脂肪吸引との併用メリットとリスク

豊胸と他の施術は同時進行できる?二重整形や脂肪吸引との併用メリットとリスク

「豊胸手術を受けるなら、気になっている二重整形や脂肪吸引もまとめてやりたい」と考える方は少なくありません。複数の施術を同時に行えば、麻酔の回数やダウンタイムを減らせる可能性があります。

一方で、手術時間が延びることによる身体への負担や合併症のリスクも無視できません。どの組み合わせなら同時にできるのか、どんな条件がそろえば安全に受けられるのかを正しく知ることが大切です。

この記事では、豊胸と他の美容施術を併用する際のメリット・リスク・判断基準を、20年以上の臨床経験をもとに丁寧に解説していきます。

目次

豊胸と他の美容施術を同時に受けても問題はないのか

結論から言えば、豊胸と他の美容施術を同時に受けること自体は医学的に可能です。ただし、すべての組み合わせが無条件に許されるわけではなく、患者さんの体力や手術範囲によって判断が変わります。

複数の施術を同時に行う「同時施術」が増えている背景

美容医療が身近になるにつれ、1回の手術で複数の悩みをまとめて解決したいというニーズが高まっています。全身麻酔を1度で済ませられる点や、トータルのダウンタイムを短縮できる点が支持される理由でしょう。

海外の文献でも、2〜3つの施術を同時に行った場合に合併症率が大きく上昇しなかったと報告されています。こうしたデータが、同時施術への関心をさらに後押ししています。

同時施術が認められる条件と、断られるケース

手術時間が概ね4〜5時間以内に収まること、全身状態が安定していることが基本条件です。BMIが極端に高い方や、貧血・持病のある方は段階的な手術をすすめられることがあります。

豊胸との同時施術で代表的な組み合わせ

組み合わせ同時施術の可否注意点
豊胸+二重整形多くの場合で可能施術部位が離れており負担が小さい
豊胸+脂肪吸引条件付きで可能吸引量が多いと出血リスク増加
豊胸+腹部たるみ取り条件付きで可能手術時間の延長に注意
豊胸+鼻整形やや慎重うつ伏せ安静が困難な場合あり

安全な同時施術のために医師が重視する3つの要素

まず確認されるのは、手術の合計時間です。長時間の全身麻酔は深部静脈血栓症(足の血管に血の塊ができる状態)のリスクを高めるため、医師は手術計画を綿密に立てます。

次に出血量の見積もりです。脂肪吸引など出血を伴いやすい施術を組み合わせる場合、許容範囲を事前に算定します。そして患者さん自身の健康状態、つまり心肺機能や血液の凝固能力なども判断材料になります。

自分の希望をかなえるには、最初のカウンセリングが鍵を握る

「一度にやりたい」と伝えたうえで、身体への負担を正直に説明してくれる医師を選ぶことが大切です。無理な同時施術を提案するクリニックには注意しましょう。

豊胸と二重整形を同時に受けるとダウンタイムはどう変わるか

豊胸と二重整形は施術部位がまったく異なるため、同時施術の中でもとくに組み合わせやすい選択肢です。ダウンタイムも大幅に延びることは少なく、両方の悩みを1度に解消できる可能性があります。

バストと目元を同時に変える「上半身一括施術」の魅力

豊胸手術の後は胸の安静が中心ですが、目元のケアは別のパーツなので干渉しにくいのが利点です。術後に自宅で安静にしている期間を共有できるため、仕事を休む日数を最小限に抑えられます。

埋没法であれば手術時間も15〜30分程度の追加ですみ、全体の負担はほとんど変わりません。切開法を選ぶ場合でも、豊胸の手術時間に40〜60分が上乗せされる程度でしょう。

埋没法と切開法、豊胸との同時施術で向いているのはどちらか

埋没法は糸でまぶたを留める方法で、身体への侵襲(しんしゅう=組織へのダメージ)が小さいため、豊胸との同時施術に適しています。腫れも比較的早く引くので、術後の管理も難しくありません。

切開法はよりしっかりした二重ラインを作れますが、まぶたの傷の回復に2週間ほどかかります。豊胸のダウンタイムと時期が重なるため、術後1〜2週間はかなり安静が必要になるかもしれません。

目元とバストの術後ケアを両立させるコツ

まぶたの腫れを抑えるには頭を高くして寝ることが有効ですが、豊胸後は胸を圧迫しない姿勢が求められます。仰向けで上半身をやや起こした姿勢が、両方のケアを両立するベストポジションです。

洗顔時にはまぶたの傷口に水がかからないよう注意しながら、胸部のガーゼ交換も忘れずに行いましょう。退院後の通院スケジュールは、目元とバストの経過観察を同じ日にまとめると負担が減ります。

項目埋没法+豊胸切開法+豊胸
追加手術時間約15〜30分約40〜60分
腫れのピーク2〜3日5〜7日
社会復帰の目安1週間前後2週間前後
術後の管理難度比較的容易やや慎重さが必要

豊胸と脂肪吸引の併用で得られるメリットは想像以上に大きい

脂肪吸引で取り除いた脂肪をバストに注入する「脂肪注入豊胸」は、ボディラインの改善と豊胸を同時に実現できる方法です。シリコンバッグに抵抗がある方にも選ばれています。

脂肪吸引+脂肪注入豊胸はなぜ「一石二鳥」といわれるのか

太ももやお腹から吸引した脂肪をバストに移植するため、痩せたい部位のサイズダウンとバストアップを1回の手術で達成できます。自分の脂肪を使うので、異物を入れることに不安を感じる方にも受け入れやすいでしょう。

ただし、注入した脂肪がすべて定着するわけではなく、一般に50〜70%程度が生着するといわれています。希望のサイズに達するまで複数回の施術が必要になるケースもあります。

吸引部位の選び方で仕上がりが変わる

脂肪を採取する場所によって、脂肪細胞の生着率や仕上がりに差が出ます。太ももの内側や下腹部は脂肪細胞が大きく密度も高いため、採取に適しているとされています。

脂肪注入豊胸と従来の豊胸バッグとの比較

比較項目脂肪注入豊胸豊胸バッグ
素材自家脂肪シリコンなど
触感の自然さ非常に自然やや硬さを感じる場合あり
サイズアップ幅1〜1.5カップ程度2カップ以上も可能
ダウンタイム吸引部位を含め2〜3週間1〜2週間程度

脂肪吸引量が多すぎると危険?安全な上限の目安

1回の手術で安全に吸引できる脂肪量は体重の5%以内が一つの目安です。例えば体重60kgの方であれば3,000mlが上限とされています。これを超えると貧血や低血圧のリスクが高まるため、医師は慎重に計画を立てます。

豊胸への注入分も含めて吸引量を見積もる必要があるので、カウンセリングでは「何ml吸引して何ml注入する予定か」を具体的に確認しておくと安心です。

脂肪注入豊胸を成功させるために大切な術後の過ごし方

注入した脂肪の生着率を高めるためには、術後1か月程度はバストを強く圧迫しないことが重要です。うつ伏せ寝やワイヤー入りのブラジャーは避け、ゆったりしたスポーツブラで過ごしましょう。

豊胸の同時施術で見落としがちなリスクとダウンタイムへの影響

同時施術にはメリットがある反面、単独で受ける場合にはないリスクが加わります。手術時間の延長、出血量の増加、そして術後管理の複雑化という3つのリスクを正しく把握しておきましょう。

手術時間が長くなるほど深部静脈血栓症のリスクは上がる

深部静脈血栓症(DVT)とは、主に下肢の深い静脈に血栓(血の塊)ができる病態です。長時間の手術で体を動かさない状態が続くと発症リスクが上がり、血栓が肺に飛ぶと肺塞栓症という命に関わる合併症を引き起こすことがあります。

手術中に間欠的空気圧迫装置(足をマッサージする機器)を使ったり、術後の早期離床を促したりすることで予防が可能です。

複数部位の手術が感染リスクに与える影響

施術箇所が増えれば、それだけ傷口の数も増えます。各創部を清潔に保つケアが必要になるため、術後の自己管理がやや大変になるかもしれません。

しかし術中の無菌操作が適切に行われていれば、感染リスクが極端に跳ね上がるわけではありません。退院後の傷口の洗浄方法や抗菌薬の服用をきちんと守ることが感染予防の基本です。

ダウンタイムは「足し算」にならないが油断は禁物

よく「2つの手術のダウンタイムが単純に2倍になる」と思われがちですが、実際はそこまで長引かないことが多いです。施術部位が離れている場合、回復は並行して進むからです。

とはいえ、全身への負担は確実に増しています。倦怠感や微熱が数日長く続いたり、体力の回復がやや遅れたりするケースも珍しくありません。仕事復帰のスケジュールには余裕を持たせましょう。

リスク要因単独施術同時施術
手術時間1〜2時間3〜5時間
出血量少量中等量に増加し得る
DVTリスク低いやや上昇
術後管理の手間単一部位のみ複数部位を並行ケア

豊胸と腹部たるみ取りを同時に受ける「マミーメイクオーバー」とは

出産や加齢でバストのボリュームが落ち、お腹のたるみも気になるという方に人気なのが、豊胸と腹部たるみ取り(腹部形成術)を同時に行う「マミーメイクオーバー」です。産後のボディラインを一度に整えられる点が支持されています。

マミーメイクオーバーの施術内容と対象になる方

一般的には、豊胸(バッグまたは脂肪注入)と腹壁形成術(タミータック)を組み合わせます。必要に応じて脂肪吸引を加えることもあります。

対象になるのは、産後の体型変化に悩む方だけではありません。大幅な体重減少後に皮膚のたるみが残った方も適応になります。

手術時間は3〜5時間、回復までの見通し

マミーメイクオーバーの手術時間は3〜5時間が目安です。術後は腹部の傷の影響で前かがみの姿勢での生活が1〜2週間続き、完全な日常復帰には4〜6週間ほどかかるでしょう。

  • 術後1週間は家族のサポートがある環境で安静に過ごす
  • 重い荷物を持つのは4〜6週間控える
  • 腹部の圧迫ガードルを1〜2か月着用する
  • 激しい運動は2〜3か月後から徐々に再開する

費用面でも同時施術にはメリットがある

麻酔料や入院費が1回分で済むため、別々に手術を受けるよりもトータルコストが抑えられる傾向があります。クリニックによっては同時施術プランとして割引が適用される場合もあるため、カウンセリングで見積もりを比較してみるとよいでしょう。

術後の体型維持には生活習慣の見直しが必要

せっかく手術で理想のボディラインを手に入れても、その後の食事や運動を怠れば体型はまた崩れてしまいます。とくに腹部形成術後はリバウンドしやすいため、適度な運動習慣と食事管理を長期的に続けることが大切です。

同時施術を受ける前に確認しておきたいカウンセリングの要点

豊胸と他の施術を同時に受ける場合、通常の豊胸手術以上にカウンセリングが重要になります。医師との意思疎通をしっかり行うことで、術後のミスマッチや後悔を防げます。

「同時にできますか?」と聞いたとき、医師がチェックすること

まず全身の健康状態の確認として、血液検査・心電図・胸部レントゲンなどの術前検査を行います。さらに手術の合計時間を見積もり、麻酔科医と相談したうえで安全かどうかを判断します。

既往歴(過去にかかった病気)やアレルギー、服用中の薬も漏れなく伝えてください。ピルやサプリメントの中には血液を固まりにくくする成分が含まれていることがあり、手術に影響を及ぼすケースもあります。

術前に具体的な仕上がりイメージを共有する方法

豊胸のサイズ感と、二重の幅や脂肪吸引後のボディラインは別々にイメージを伝える必要があります。写真や3Dシミュレーションを使うと、医師との認識のズレを減らせるでしょう。

「やりたいこと」だけでなく「絶対に避けたいこと」も明確に伝えましょう。たとえば「バストは大きくしたいけれど不自然な形は嫌」「脂肪吸引で痩せすぎたくない」といった希望は、仕上がりの満足度を大きく左右します。

複数施術に対応できるクリニックかどうかの見極め方

同時施術には高度なオペ室設備と、複数の専門分野をカバーできる医師やスタッフが必要です。日本形成外科学会や日本美容外科学会の認定医が在籍しているか、手術実績が十分にあるかを確認しましょう。

麻酔科の専門医が常駐しているかどうかも安全性を測る指標になります。局所麻酔のみで対応するクリニックでは、長時間にわたる同時施術は難しい場合があります。

チェック項目確認内容なぜ重要か
医師の資格形成外科・美容外科の専門医か複数施術の経験が問われる
麻酔体制麻酔科医が常駐しているか長時間手術への対応力
術後フォロー複数部位の経過観察が可能か術後トラブルの早期発見

施術の組み合わせに影響する体質・年齢・ライフスタイルの条件

同じ施術の組み合わせでも、患者さんの体質や年齢、日常の生活習慣によって安全性や仕上がりは大きく変わります。自分自身の状態を客観的に把握しておくことが、よい結果につなげる第一歩です。

喫煙習慣があると同時施術のリスクは跳ね上がる

  • ニコチンが血管を収縮させ、傷の治りを遅らせる
  • 脂肪注入の場合、脂肪細胞の生着率が低下する
  • 術後の感染リスクや皮膚壊死のリスクが上昇する
  • 最低でも手術の4週間前から禁煙が推奨される

年齢による回復力の違いを甘く見てはいけない

20代と50代では、術後の回復スピードに明らかな差があります。40代以降の方が複数施術を同時に受ける場合、ダウンタイムを長めに見積もり、仕事や家事のスケジュールに余裕を持たせることが賢明です。

加齢によって血管の弾力性や免疫機能が低下するため、手術に伴う出血や感染のリスクも若い頃よりやや高くなります。事前検査の結果次第では、施術の一部を別日程に分けるよう提案されることもあるでしょう。

体重の変動が大きい方は施術時期の調整が重要

短期間で体重が大きく増減している方は、脂肪注入豊胸の結果が安定しにくい傾向があります。体重が落ち着いたタイミングで手術を受けたほうが、仕上がりが長持ちします。

ダイエット中や産後すぐのタイミングでの同時施術は避けたほうが無難です。体重が安定してから少なくとも6か月は様子を見て、そのうえで施術を検討しましょう。

よくある質問

豊胸手術と二重整形を同じ日に受けた場合、痛みは倍になりますか?

痛みが単純に2倍になるわけではありません。施術部位が胸と目元でまったく異なるため、それぞれの痛みが互いに影響し合うことは少ないといえます。

ただし術後の倦怠感は強まる傾向があるため、鎮痛剤の処方や術後のケアについて医師と事前にしっかり相談しておくと安心でしょう。痛みの感じ方には個人差がありますので、不安があれば遠慮なく伝えてください。

豊胸と脂肪吸引を同時に受けるときの麻酔はどのような方法になりますか?

豊胸と脂肪吸引を同時に行う場合は、全身麻酔を使用するケースがほとんどです。手術時間が長くなるため、局所麻酔だけでは患者さんの負担が大きくなりすぎてしまいます。

全身麻酔には麻酔科医の管理が必要になります。クリニックを選ぶ際には、麻酔の専門医が手術に立ち会う体制かどうかを確認しておくことをおすすめします。

豊胸の同時施術を受けた後、いつ頃から仕事に復帰できますか?

組み合わせる施術の内容にもよりますが、デスクワーク中心の方であれば1〜2週間後を目安に復帰できることが多いです。豊胸と二重整形の組み合わせであれば、比較的早い復帰が期待できます。

一方、腹部形成術を含むマミーメイクオーバーの場合は3〜4週間の休養が望ましいでしょう。体を使う仕事の方は、さらに期間を延ばす必要があるかもしれません。

豊胸手術を先に受けて、あとから別の施術を追加することはできますか?

もちろん可能です。豊胸の術後経過が安定したあとであれば、二重整形や脂肪吸引などの施術を追加で受けられます。一般的には豊胸から3〜6か月以上経過した時点が追加施術の目安です。

段階的に施術を受けるメリットは、一度に身体にかかる負担を軽減できる点にあります。同時施術に不安がある方は、この方法も選択肢として検討してみてください。

豊胸と他の施術を同時に受けると傷跡が目立ちやすくなりますか?

傷跡の目立ちやすさは、同時施術かどうかよりも個人の体質や術後のケアに左右される部分が大きいです。ケロイド体質の方は傷が盛り上がりやすい傾向がありますので、事前に医師へ伝えてください。

複数の傷が同時に回復する分、栄養やコラーゲンの生成に身体のリソースが分散されるという考え方もあります。バランスのよい食事と十分な睡眠を心がけることで、傷の回復をサポートできるでしょう。

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この記事を書いた人

Dr.本田マイケル 武史のアバター Dr.本田マイケル 武史 MYCLI 統括院長 / 医療法人史真会 理事長

【プロフィール】 1984年アメリカ・メリーランド州生まれ、島根県育ち。 大阪医科大学医学部卒業後、がん研有明病院形成外科にて、日本一の手術件数を誇る乳房再建など数多くの高難度手術に従事。その後、聖路加国際病院形成外科を経て、より自然で美しい仕上がりを追求するため美容外科領域へ。 大手クリニックにて脂肪吸引・注入技術の指導的役割を担った後、「一人ひとりのゲストにもっと寄り添った施術」を理念に掲げ、2022年にMYCLIを開院。 形成外科医としての解剖学的知識と繊細な技術をベースに、特に「自然な仕上がり」にこだわった脂肪豊胸やボディデザインを得意とする。現在は聖路加国際病院形成外科の非常勤も兼務し、臨床・学術の両面で活動を続けている。

【所属・資格】 日本形成外科学会 / 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会 Vaser Lipo 脂肪吸引認定医 / MIA認定医

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