加齢・産後の胸のたるみを改善|下垂に対応した豊胸手術– category –

豊胸の基礎知識下垂・加齢対応

加齢や出産、授乳を経て変化したバストの悩みは、単にサイズの問題だけではありません。皮膚のたるみやデコルテの削げなど、複合的な要因が複雑に絡み合っています。

下垂した胸を美しく整えるには、現在の状態を正しく把握し、適切な術式を選ぶことが何よりも大切です。

本記事では、ボリュームを補うシリコンバッグや脂肪注入から、余分な皮膚を取り除くリフトアップ手術まで、たるみ改善に特化した選択肢を解説します。

授乳後のしぼんだ胸を復活させる豊胸手術|産後バストのハリとボリュームを取り戻す方法

授乳後のバストは乳腺組織が萎縮し、一度伸びた皮膚だけが残って「しぼんだ」状態に見えるケースが多くあります。

この変化に対しては、失われたボリュームを補うと同時に、余った皮膚とのバランスを整える施術が必要です。

産後バストの状態別の推奨アプローチ

バストの状態主な原因推奨されるアプローチ
全体的に小さくしぼんだ授乳による乳腺の萎縮シリコンバッグまたは脂肪注入によるボリュームアップ
上部(デコルテ)が削げた加齢・重力による組織の下方移動脂肪注入による部分的な形成
皮膚が余って垂れ下がった急激なサイズ変化による皮膚の伸展皮膚切除(乳房吊り上げ)またはバッグによる張り出し

単に大きくするだけでは、若々しいハリを取り戻すのは難しい場合があります。ご自身の皮膚の余り具合に応じた術式選びが必要です。

ボリューム減少と皮膚のたるみの関係

産後のバスト変化は、主に「中身の減少」と「外側の皮膚の伸び」の不均衡によって生じます。軽度のたるみであれば、ヒアルロン酸や脂肪注入で中身を充填するとハリを取り戻せます。

皮膚の余りが著しい場合は、余分な皮膚を切除する処置を検討する必要があります。それぞれの状態に適した方法を理解し、専門医と相談しながら治療方針を決めましょう。

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授乳後のしぼんだ胸を復活させる豊胸手術|産後バストのハリとボリュームを取り戻す方法

バストの下垂度セルフチェックとレベル別診断|豊胸だけで治るか吊り上げ手術が必要か

ご自身のバストが医学的にどの程度下垂しているかを知ることは、適切な治療法を選ぶ上で非常に重要です。

鏡の前で横から胸を見たとき、乳頭の位置がバストの下縁(アンダーバストのライン)に対してどこにあるかを確認してください。

自分の胸はどの程度?下垂レベルの自己診断基準

下垂レベル乳頭の位置と状態適した術式の方針
軽度(偽性下垂)乳頭がアンダーバストの線より上にあるが、ボリュームが下部に偏っているシリコンバッグや脂肪注入で改善が可能
中等度下垂乳頭がアンダーバストの線と同じ高さ、またはわずかに下にある大きなバッグでの充填、または皮膚切除の併用を検討
重度下垂乳頭がアンダーバストの線より明らかに下にあり、下を向いている乳房吊り上げ術(マストペクシー)が必要

この位置関係によって、豊胸手術だけで改善できるのか、あるいは皮膚を引き上げるリフトアップ手術を併用すべきかが決まります。

自己判断が難しい場合は、カウンセリングで正確な診断を受けると良いでしょう。

下垂レベルの分類と特徴

専門的な診断基準では、乳頭の高さによって軽度から重度まで分類します。軽度の下垂であれば、シリコンバッグなどでボリュームを出すと改善が見込めます。

しかし、乳頭が完全に下を向いているような重度の場合は注意が必要です。単純な豊胸手術では「ダブルバブル(二重の膨らみ)」などの変形を引き起こすリスクがあるため、慎重な判断が求められます。

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バストの下垂度セルフチェックとレベル別診断|豊胸だけで治るか吊り上げ手術が必要か

下垂した胸をリフトアップする「バスト吊り上げ豊胸」|皮膚切除とバッグ挿入の同時施術

著しい下垂がある場合、垂れ下がった皮膚を引き締める「乳房吊り上げ術(マストペクシー)」と、ボリュームを補う「豊胸術」を同時に行う方法が効果的です。

この複合手術は、乳頭の位置を理想的な高さに戻しつつ、バスト全体に若々しい丸みを与えます。

一度の手術で形と大きさの両方を改善できるため、重度の下垂に悩む方にとって満足度の高い選択肢となります。バストの位置そのものが上がるためで、全身のスタイルアップ効果も期待できます。

同時施術のメリットと注意点

皮膚切除とインプラント挿入を組み合わせると、ただ大きいだけでなく、上向きで張りのある美しいバストラインを形成できます。

吊り上げ豊胸の主な特徴

  • 乳頭の位置を高くしバストトップを理想的な位置へ移動できる
  • 伸びきった余分な皮膚を取り除きタイトでハリのある質感にする
  • シリコンバッグを併用しデコルテ部分にもしっかりとしたボリュームを出す
  • 乳輪周りや胸の下部に切開線が残るため術後の傷跡管理が必要である

切開範囲が通常の豊胸手術よりも広くなるため、傷跡のケアやダウンタイムについての理解が必要です。メリットとリスクの両方を天秤にかけ、納得のいく選択をしてください。

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下垂した胸をリフトアップする「バスト吊り上げ豊胸」|皮膚切除とバッグ挿入の同時施術

シリコンバッグ豊胸だけで胸の垂れは改善できる?下垂を治せる限界と不適応なケース

シリコンバッグ豊胸はボリュームを出すことで皮膚を内側から押し広げ、軽度のたるみを目立たなくする効果があります。

しかし、皮膚の余りが多すぎる場合や、乳頭の位置が極端に低い場合には、バッグの挿入だけでは綺麗な形を作れません。

無理に大きなバッグで皮膚を張らせようとすると、不自然な見た目や将来的なさらなる下垂を招く恐れがあります。皮膚の弾力や厚みを考慮した上で、限界を見極めましょう。

スヌーピー変形(ダブルバブル)のリスク

下垂した胸にそのままシリコンバッグを入れると、バッグの膨らみの上に元々のバスト組織が垂れ下がる「ダブルバブル(スヌーピーの横顔のような変形)」が生じる場合があります。

これを防ぐためには、医師による正確な診断が必要です。

シリコンバッグ単独手術の適応判断

判定項目バッグ単独で改善しやすいケースバッグ単独では不適応なケース
皮膚の質感適度な厚みと弾力がある非常に薄く、弾力が失われている
乳頭の位置正面を向いている、またはやや上向き明らかに下を向いている
希望サイズ現状より2カップ程度のアップ皮膚を張らせるために過度な巨大サイズが必要な場合

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シリコンバッグ豊胸だけで胸の垂れは改善できる?下垂を治せる限界と不適応なケース

加齢で痩せたデコルテと骨浮きを改善する豊胸|胸の上部だけをふっくらさせる脂肪注入

加齢とともにデコルテ(胸の上部)の脂肪が落ち、肋骨が浮いて見える「骨浮き」は、年齢を感じさせる大きな要因です。このような悩みには、ご自身の脂肪を活用した「脂肪注入豊胸」が適しています。

全体を大きくするのではなく、削げた部分にピンポイントで注入することで、自然でなだらかなバストラインを再構築します。

痩せ型の方でも、部分的な注入であれば対応できるケースが多くあります。

部分的なボリュームアップの利点

脂肪注入は、シリコンバッグのような異物を使わず、ご自身の組織で補うため、触り心地や見た目が非常に自然です。

特に皮膚が薄くなっているデコルテ部分においては、バッグの縁が浮き出るリスクがないため、脂肪注入が推奨されます。

デコルテへの脂肪注入の特徴

特徴メリット留意点
仕上がり段差がなく、滑らかな曲線を作れる一度に大量の注入は定着率を下げるため不可
触感本物の脂肪そのものの柔らかさ注入後に一部が吸収されることを考慮する必要がある
身体への負担吸引部の痩身効果も同時に得られる脂肪吸引と注入の2箇所にダウンタイムが生じる

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加齢で痩せたデコルテと骨浮きを改善する豊胸|胸の上部だけをふっくらさせる脂肪注入

授乳で伸びた乳輪や乳頭の縮小手術|豊胸と同時に行う見た目の若返りオプション

授乳期間を経て、バストの形だけでなく、乳輪の広がりや乳頭の大きさ・長さに悩む方は少なくありません。

豊胸手術でバストの形を整える際に、これらのパーツも同時に修正すると、バスト全体の印象をより若々しく美しく仕上げられます。

乳輪や乳頭のバランスを整えることは、審美的な完成度を高めるために大切です。小さな変化ですが、見た目の印象は大きく変わります。

トータルバランスを整える複合手術

大きなバストにはそれに見合った乳輪のサイズがありますが、下垂したバストでは皮膚とともに乳輪も伸びているのが一般的です。

豊胸手術と同時に余分な皮膚を切除し、サイズを調整すると、メリハリのある美しいバストが完成します。

同時に検討可能な修正手術

  • 乳頭縮小術は授乳で長く伸びたり大きくなった乳頭を小さく整える
  • 乳輪縮小術は広がった乳輪の皮膚を切除し直径を小さくする
  • 陥没乳頭形成は授乳機能の改善や衛生面の向上とともに見た目を整える
  • モントゴメリー腺除去は乳輪にあるブツブツとした突起を目立たなくする

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授乳で伸びた乳輪や乳頭の縮小手術|豊胸と同時に行う見た目の若返りオプション

急激なダイエットで垂れた胸と皮余りの改善|脂肪が減ったバストを再構築する豊胸術

大幅な減量や急激なダイエットに成功した後、体は痩せたものの胸の脂肪まで落ちてしまい、皮だけが余って垂れ下がってしまうケースがあります。

この状態は産後の下垂と似ていますが、全身の皮下脂肪が減少しているため、脂肪注入の材料確保が難しい場合があります。

そのため、シリコンバッグを用いた再建や、皮膚切除を主とした治療計画が必要です。限られた条件下で最善の結果を出すためには、専門的な知見に基づいたプランニングが求められます。

皮膚の収縮力を考慮した治療

ダイエット後の皮膚は、急激なボリューム変化についていけず、伸縮性を失っている場合があります。

皮膚が縮むのを待つだけでは改善しないケースが多いため、外科的な方法で余分な皮膚を処理することが解決への近道です。

ダイエット後のバストと産後バストの違い

比較項目ダイエット後の特徴治療のポイント
脂肪の量全身的に脂肪が少ない傾向にある脂肪注入よりシリコンバッグが第一選択になりやすい
皮膚の状態全体的に皮膚が薄く、余りが顕著バッグの縁が見えないよう、挿入層の工夫が必要
筋肉の状態トレーニングにより大胸筋が発達している場合がある筋肉の動きを考慮したバッグ挿入位置の選定が重要

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急激なダイエットで垂れた胸と皮余りの改善|脂肪が減ったバストを再構築する豊胸術

豊胸手術をすると重みで将来胸が垂れる?加齢による変化とクーパー靭帯への影響

「豊胸をすると、その重みで将来余計に垂れてしまうのではないか」という懸念は、多くの方が抱く疑問です。

確かに物理的な重量は増加しますが、近年の豊胸技術では、組織への負担を分散させる方法や、軽量なバッグの使用など、長期的な維持を考慮した工夫がなされています。

また、適切な位置にボリュームを作ると、皮膚を内側から支える役割も果たします。手術によって将来の下垂リスクをコントロール可能です。

クーパー靭帯への負担を軽減する工夫

バストを支えるクーパー靭帯は、一度伸びてしまうと元に戻りません。

手術においては、この靭帯への負担を最小限に抑えるため、大胸筋の下にバッグを入れる方法や、特殊な加工が施された表面性状のバッグを選ぶのが有効です。

長期的な視点での下垂リスク管理

要因リスクの内容対策・予防策
バッグの重量重いバッグほど皮膚や靭帯を下方に引っ張る体格に見合った適正サイズの選択、軽量バッグの検討
挿入する層乳腺下法は加齢と共にバッグごと下垂しやすい大胸筋下法やデュアルプレーン法で支持力を強化
術後のケアノーブラ生活は下垂を加速させる補正下着やナイトブラでの継続的なサポート

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豊胸手術をすると重みで将来胸が垂れる?加齢による変化とクーパー靭帯への影響

40代・50代・60代からの豊胸手術|更年期以降の健康状態とエイジングケアとしての適応

豊胸手術は若い方だけのものではなく、40代以降のエイジングケアとしても広く行われています。子育てが一段落し、自分自身のために美しさを追求する方が増えています。

ただし、年齢が上がるにつれて全身の健康状態や、乳がん検診との兼ね合いをより慎重に考慮する必要があります。

安全に手術を受けるためには、事前の検査と医師との綿密な相談が重要です。ご自身の体調と向き合いながら、無理のない範囲で美しさを追求しましょう。

ミドル・シニア世代の豊胸における重要事項

確認項目40代〜60代における考慮事項対応策
乳がん検診リスクが高まる年齢のため、検診の継続が必須マンモグラフィやエコーに支障の少ない術式やバッグを選ぶ
全身の健康高血圧や糖尿病などの既往歴の有無術前検査を徹底し、麻酔科医による全身管理を行う
仕上がり希望派手さよりも「自然な若返り」を好む傾向控えめなサイズ選定や、脂肪注入とのハイブリッドを検討

更年期以降はホルモンバランスの変化により、乳腺組織が脂肪に置き換わっていく時期でもあります。

この時期の手術では、見た目の美しさはもちろんのこと、術後の健康管理やメンテナンスのしやすさを優先した計画を立てることが求められます。

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40代・50代・60代からの豊胸手術|更年期以降の健康状態とエイジングケアとしての適応

よくある質問

加齢による胸のたるみに対して豊胸手術でどの程度改善しますか?

加齢による胸のたるみは、軽度であればシリコンバッグや脂肪注入でボリュームを補うと、皮膚を持ち上げハリのある状態に改善できます。

ただし、乳頭が下を向くほど進行した下垂の場合は、豊胸手術と同時に余分な皮膚を切除するリフトアップ術を併用すれば、理想的な上向きのバストラインを作ることが可能です。

産後の授乳でしぼんだ胸にヒアルロン酸注入豊胸は効果的ですか?

産後の授乳でしぼんだ胸に対し、ヒアルロン酸注入豊胸は一時的なボリュームアップとして有効です。

特にデコルテの削げなど部分的な修正には適していますが、全体的に大きく皮膚が伸びている場合には、大量の注入が必要となりコストがかさむ上、持続期間も限られます。

長期的な改善を望む場合は、脂肪注入やシリコンバッグの方が満足度が高い傾向にあります。

胸のたるみ取り手術(乳房吊り上げ術)の傷跡は目立ちますか?

胸のたるみ取り手術(乳房吊り上げ術)では、乳輪の周囲や乳輪から下に向かって切開を行うため、一定の傷跡は残ります。

術後数ヶ月は赤みがありますが、時間の経過とともに白く細い線になり目立ちにくくなります。医師は可能な限り傷跡がシワや影に隠れるようデザインしますが、傷跡のケアも含めて手術を検討しましょう。

40代以降にシリコンバッグ豊胸を受ける際のリスクは何ですか?

40代以降にシリコンバッグ豊胸を受ける際のリスクとして、加齢による皮膚の菲薄化に伴い、バッグの縁や感触が分かりやすくなること(リップリング)が挙げられます。

また、将来的な乳がん検診の際に、画像診断に影響が出る可能性も考慮する必要があります。検診可能な医療機関を把握し、経験豊富な医師による適切な層への挿入を行うことが重要です。

下垂した胸に対する豊胸手術のダウンタイムはどのくらいですか?

下垂した胸に対する豊胸手術のダウンタイムは術式によって異なりますが、シリコンバッグや脂肪注入のみであれば通常1〜2週間程度で落ち着きます。

皮膚切除を伴う吊り上げ術を併用する場合は、抜糸までの約1〜2週間は安静が必要となり、腫れや内出血が完全に引くまでには1〜3ヶ月程度かかるケースがあります。

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