全身性エリテマトーデス(SLE)と抜け毛|膠原病が疑われる大量脱毛

全身性エリテマトーデス(SLE)と抜け毛|膠原病が疑われる大量脱毛

全身性エリテマトーデス(SLE)は本来の免疫が自分を攻撃し、全身に多様な症状を招く病気です。初期症状として大量の抜け毛が現れる例は非常に多く、鏡を見るたびに不安を覚える女性が後を絶ちません。

この記事ではSLEによる脱毛の理由や種類、膠原病を見分けるサイン、髪の悩みとの向き合い方を詳しく解説します。病状が落ち着けば髪は戻るのか、自毛植毛は可能なのか、不安を解消する道筋を示します。

目次

全身性エリテマトーデスと抜け毛の密接な関係

全身性エリテマトーデス(SLE)による脱毛は、免疫の異常が健康な組織を攻撃することで起こります。抜け毛は外見の変化だけでなく、全身の炎症状態を反映する指標となります。

免疫の異常が頭皮に及ぼす影響

私たちの体には外部の敵を排除する免疫システムがあります。しかしSLEを発症すると、このシステムが自分自身の皮膚を敵と誤認して攻撃を開始します。頭皮もその対象となり、毛包の周囲に炎症が生じます。

こうした炎症が起きると、通常よりも早く毛髪が抜けてしまう現象が発生します。特に病状が悪化している時期には、免疫の攻撃が激しくなります。朝の枕やシャンプー時の排水溝に驚くほどの髪が溜まるケースも多いです。

放置すれば頭皮環境の悪化を招くため、早めの対応が重要です。一時的な現象であることが多いとはいえ、毛根への直接的なダメージを最小限に食い止める努力が大切になります。

髪の成長周期が乱れる背景

健康な髪は成長期、退行期、休止期というサイクルを繰り返します。SLEの体内では微細な血管の炎症や発熱、過度なストレスによって、この健全なサイクルが著しく乱れます。多くの髪が寿命を全うする前に休止期へと移行します。

この現象を休止期脱毛と呼びますが、SLEでは範囲が広いためボリュームが急激に失われます。髪の一本一本が細くなるだけでなく、頭皮全体が透けて見えることも珍しくありません。

炎症と頭皮への影響の相関

全身の主な症状頭皮への影響深刻度の目安
持続的な微熱髪の栄養不足と乾燥中等度
関節痛・炎症毛包への免疫攻撃高度
全身倦怠感周期の乱れ中等度

全身症状の一つとしての脱毛

SLEは全身疾患であり、脱毛は決して単独で起こりません。関節の痛みや倦怠感、発熱といった症状と連動して髪の悩みも深刻化します。脱毛が進行する時期は、体の中での炎症レベルが高まっている可能性があります。

主治医との相談においても、抜け毛の増減は病気の勢いを判断する重要な指標になります。脱毛を体が休息を求めているサインと捉え、適切な休息を取ることが髪の再生を促すことにつながります。

過度な運動を避け、内臓への負担を減らす生活が髪にとっても良い影響を与えます。体が受けたダメージを修復するエネルギーを、髪の成長に回せる環境を整えることが大切です。

SLEによる脱毛の種類と具体的な症状

全身性エリテマトーデスに伴う脱毛には主に3つのパターンが存在します。これらは髪そのものが脆くなるものから頭皮の組織が変質するものまで多岐にわたり、将来の回復の可能性も異なります。

全般的に髪が薄くなるびまん性脱毛

SLE患者様の中で最も頻繁に見られるのが、頭皮全体の髪が均一に薄くなるびまん性脱毛です。特定の場所がハゲるのではなく全体的にボリュームが減り、地肌が目立つようになるのが特徴です。

全身の炎症や高熱によって髪の成長が一時的に止まってしまうことで生じます。このタイプの脱毛は、病気の勢いが落ち着く寛解期に入れば、多くの例で髪の毛が再び生え揃います。

回復には数ヶ月から1年以上の時間を要するため、焦らず体調管理を優先することが肝要です。栄養バランスの取れた食事を心がけ、頭皮への血流を維持する工夫が再発を防ぐ鍵となります。

代表的な脱毛パターンの比較

脱毛のタイプ主な外見的特徴回復の見込み
びまん性脱毛頭髪全体の密度低下病状安定で回復可能
円板状紅斑局所的な赤い湿疹早期治療で維持可能
ルプスヘア生え際の細毛・断毛体調改善で修正可能

局所的な炎症を伴う円板状紅斑

皮膚エリテマトーデス(DLE)でも見られる円板状紅斑に伴う脱毛は、非常に注意が必要です。頭皮に赤い湿疹ができ、その部分の毛が抜け落ちます。炎症が激しい場合、毛包が破壊され毛穴が塞がります。

一度毛包が完全に破壊されてしまうと、その場所から自毛が再生することはありません。これを瘢痕性脱毛と呼び、永久的な欠損となるリスクを伴います。皮膚の質感が硬くなり、テカりが出るのが予兆です。

防ぐためには、頭皮に赤みや痒みが出た段階で迅速に専門医を受診し、炎症を抑える治療を受ける必要があります。早期の介入が、将来的な髪の毛の維持に直結する大きな要因となります。

毛髪が細く脆くなるルプスヘア

SLE特有の症状としてルプスヘアと呼ばれる状態があります。生え際の髪が細く短くなり、折れやすくなる現象です。髪質が変化し、パサつきが目立ち、まとまりが悪くなるのが特徴です。

櫛を通すだけでプチプチと切れてしまうため、スタイリングに苦労する女性も多いです。これは髪を作るためのたんぱく質が不足したり、頭皮の血流が悪化したりすることで起こります。

こうした症状がある時は、ヘアカラーなどの化学的な刺激は避けるべきです。洗浄力の優しいシャンプーを使用するなど、物理的なダメージを最小限に抑える工夫が、髪の保護に役立ちます。

膠原病が疑われる大量脱毛を見分けるポイント

単なる季節の変わり目やストレスによる抜け毛と、SLEなどの膠原病による脱毛には明確な違いがあります。脱毛以外の全身症状に目を向けることが、専門治療が必要な状態かどうかの判断基準となります。

抜け毛以外に現れる皮膚や関節の異変

膠原病を疑う大きなサインは顔面に現れる蝶形紅斑です。両頬から鼻にかけて蝶が羽を広げたような赤い湿疹が出る場合、SLEの可能性が高いと考えます。無症状のまま赤みだけが続くこともあります。

朝起きたときの手の指のこわばりや関節の痛みも重要な手がかりです。指がむくんで曲げにくい、膝が痛んで歩きにくいといった症状が並行して起こっているなら、免疫異常が関節にも及んでいます。

これらは加齢によるものと誤解されやすいですが、急激な脱毛を伴う場合は膠原病を疑うべきです。全身の炎症が静かに進行している警告として受け止める冷静さが、自身の体を守る第一歩になります。

膠原病を示唆する自己チェック指標

  • 顔の両頬に蝶のような形の赤い発疹が確認できる
  • 朝、目が覚めた時に手の指がこわばって動かしにくい
  • 心当たりがないのに37度前後の微熱が継続している
  • 日光に当たった後に皮膚が腫れたり全身がだるくなったりする

日光過敏症と脱毛の相関関係

SLE患者様の多くは紫外線に対して過敏に反応する日光過敏症を抱えています。屋外で日光に当たっただけで、ひどい日焼けのようになったり熱が出たりします。皮膚が赤くなる反応も一般的です。

紫外線ダメージは全身の病勢を悪化させるだけでなく、頭皮の炎症を引き起こして脱毛を加速させます。冬の曇り空であっても紫外線は降り注いでいるため、対策を怠るわけにはいきません。

外出後は必ず帽子や日傘を使用し、頭皮を直接日光にさらさない工夫が大切です。外出後に決まって抜け毛が増える場合は、膠原病による過敏反応が起きている可能性を考慮し、医師に報告してください。

専門医を受診すべきタイミング

抜け毛の量が異常だと感じたら、まずは頻度と随伴症状を確認します。具体的には1日に数百本単位の毛が抜け、それが数週間続く場合です。微熱が続き、体が常に重いと感じるなら受診が適切です。

リウマチ・膠原病内科を受診することが最も確実な選択肢となります。単なる薄毛治療を目的としたクリニックでは、背景にある重篤な病気を見落とすリスクがあります。適切な診断が安心に繋がります。

血液検査によって特定の自己抗体が検出されれば、確定診断へと繋がります。髪の悩みから全身の病気が見つかることは決して稀ではありません。迅速な行動が健康と美しさを守ることになります。

治療薬ステロイドが髪に与える影響

SLEの治療においてステロイド薬は炎症を抑える中心的な役割を果たします。命を救う一方で髪の毛の状態にも影響を及ぼすため、薬との付き合い方を知ることは不安を和らげるために重要です。

ステロイドによる一時的な脱毛と多毛

ステロイドの内服を始めると、その影響で一時的に髪が抜けやすくなることがあります。薬がヘアサイクルに干渉したり、頭皮の代謝を変化させたりするためです。この変化に戸惑う患者様は少なくありません。

一方で、顔や背中の毛が濃くなる多毛という副作用が現れることもあります。毛髪は抜けるのに体毛は増えるという矛盾に悩む声も聞かれます。しかし、これらの現象は服用量が減るにつれて改善します。

治療の初期段階では高用量が必要になりますが、病状が安定すれば維持量へと減らします。自己判断で薬を中止することは絶対に避けてください。断薬は再燃を招き、より深刻な脱毛を引き起こします。

ステロイド服用中の変化と対応

起こりうる変化主な原因適切なケア方針
一時的な抜け毛代謝周期の変化主治医との連携維持
髪質の乾燥皮脂分泌量の低下低刺激な保湿ケア
多毛症状ホルモンバランス変化減量による自然改善待ち

髪質の変化と乾燥への対策

ステロイドの副作用として頭皮の脂腺の働きが変わり、髪が乾燥しやすくなることがあります。髪自体が細くなり、コシを失うケースも目立ちます。パサついた髪は摩擦に弱く、ダメージを受けやすいです。

治療中は通常以上に丁寧な保湿ケアが必要になります。刺激の少ない保湿成分を配合したトリートメントや、頭皮用エッセンスの使用を推奨します。成分が頭皮に優しいものを選ぶことがポイントです。

頭皮に炎症がある場合は、自己判断で育毛剤を使用せず主治医の許可を得てください。不適切な成分が炎症を悪化させる恐れがあります。保湿によってバリア機能を高めることが、強い髪を育む土壌作りとなります。

副作用を最小限に抑えるための工夫

副作用を軽減するには規則正しい生活習慣が欠かせません。ステロイドは血糖値の上昇や骨密度の低下を招く性質があるため、食事内容に注意が必要です。たんぱく質やビタミンを十分に摂取します。

免疫力が低下している時期は頭皮の清潔を保つことが大切ですが、過度な洗髪は逆効果です。ぬるま湯で優しく汚れを落とす程度に留め、指の腹で頭皮をマッサージするように洗って血行を促進します。

薬の効果を信じ、無理のない範囲でケアを続ける姿勢が大切です。副作用を恐れすぎず、主治医と良好な関係を築きながら治療を進めることが、結果として髪の状態を安定させる近道となります。

脱毛期を乗り越えるための頭皮ケアと生活習慣

SLEに伴う脱毛が起きている時期は頭皮がデリケートな状態です。この時期のケアが、病状が落ち着いた後の回復スピードを左右します。刺激を抑えつつ環境を健やかに保つ方法を身につけましょう。

紫外線を遮断する徹底的なガード

SLE患者様にとって紫外線は最大の敵と言えます。日光に当たることで全身の症状が悪化し、頭皮の毛包がダメージを受けます。外出時はつばの広い帽子やUVカット機能のある日傘を必ず活用してください。

室内にいても窓から入る紫外線に注意を払うべきです。遮光カーテンへの変更やUVカットフィルムの貼付も有効な対策となります。頭皮の炎症を抑えることは、髪の土台を保護することと同義です。

「少しの外出だから大丈夫」という油断が、後々の抜け毛増加に繋がる恐れがあります。常に頭皮を光から守る意識を持ち、炎症の原因を遠ざける生活を徹底することが、髪の毛を守る防壁となります。

洗髪における注意点と適切な習慣

  • アミノ酸系の低刺激シャンプーを選び、頭皮への負担を抑える
  • 38度前後のぬるま湯を使用し、熱による刺激や乾燥を避ける
  • 指の腹で優しく撫でるように洗い、強い摩擦を加えないようにする
  • 洗髪後は柔らかいタオルで叩くように水分を取り、素早く乾かす

低刺激シャンプーと正しい洗髪方法

脱毛が気になるとつい念入りに洗ってしまいがちですが、炎症がある頭皮には逆効果です。洗浄力の強い界面活性剤を含まないシャンプーを選択してください。泡立ててから乗せるのが基本です。

すすぎは時間をかけて丁寧に行い、成分が残らないようにします。熱すぎるお湯は頭皮の脂を奪いすぎ、乾燥を招くため避けるべきです。タオルドライの際も優しく吸い取るように意識してください。

細かな配慮の積み重ねが、ダメージを受けた髪と頭皮を保護します。毎日の習慣を少し変えるだけで、頭皮の突っ張り感が緩和され、髪の再生に適した柔軟な地肌を保つことが可能になります。

バランスの良い食事と十分な睡眠

髪の毛は血流に乗って届けられる栄養によって作られます。治療中は体に負担がかかっているため、意識的に栄養密度の高い食事を摂ってください。良質なたんぱく質や亜鉛を積極的に取り入れます。

加工食品や糖分の多い食事は、体内の炎症を助長させる恐れがあるため控えるのが理想的です。また、睡眠中に分泌される成長ホルモンは、髪の再生に欠かせない要素であることを忘れないでください。

夜はリラックスできる環境を整え、十分な休息時間を確保するよう努めます。休息は免疫システムの安定にも繋がり、SLEのコントロールを助けます。健やかな体こそが美しい髪の土台となります。

SLE患者様が自毛植毛を検討する際の条件

失われたボリュームを取り戻す手段として自毛植毛は有効です。しかしSLEという持病がある場合は、通常とは異なる慎重な判断が必要になります。手術を成功させるための必須条件を整理しましょう。

病状が寛解状態で安定していること

自毛植毛を検討する上で最も重要なのは、病勢が完全に落ち着いていることです。寛解状態が少なくとも1年以上続いていることが望ましいです。活動期の手術は再燃を招くリスクが非常に高いからです。

血液検査で炎症反応が陰性であり、自己抗体の数値が安定していることを確認してください。服用している薬の量が維持量まで減っており、急激な増減がないことも成功のための重要な条件となります。

体調が揺らいでいる時期に焦って手術を受けることは、大切な毛資源を無駄にすることになりかねません。長期的な視点で自分の体調を見極め、最も安全なタイミングを選ぶ忍耐強さが必要となります。

植毛検討時の医学的チェックポイント

確認項目理想的な状態優先順位
血液データ炎症反応(CRP)が正常値最高
ステロイド量5mgから10mg以下の維持量
頭皮の炎症赤みや硬化が一切ない最高

頭皮に炎症の跡や紅斑がないこと

植毛を希望する箇所に、現在進行形の紅斑や炎症がないことが絶対条件となります。過去の炎症で頭皮が完全に萎縮している場合は、移植した毛根が定着しにくい可能性を考慮しなければなりません。

頭皮が硬くなっていないか、移植に適した健康な皮膚の状態が保たれているかを、専門医が厳密に診査します。異常がある場合は皮膚科的治療を優先し、環境を整える段階を踏むことが必要です。

地盤が整っていない場所に種をまいても育たないのと同様に、頭皮が健康でなければ十分な成果は得られません。後頭部のドナーが十分に確保できるかも含め、総合的な判断が求められます。

主治医と執刀医の密接な連携

SLE患者様の自毛植毛は、美容外科だけの判断で行うべきではありません。現在診ている膠原病内科の主治医から、手術を受けても問題ないという明確な許可を得ることが大前提となります。

手術によるストレスや麻酔が病気に与える影響を、内科的な視点から評価してもらう必要があります。執刀医に対しても病歴や現在の服用薬を正直に伝え、万全の体制を整えることが大切です。

SLEの特性を理解している医師であれば、手術の時間を短縮するなどの配慮が可能です。複数の専門家が協力し合う体制が整って初めて、安全かつ満足度の高い植毛が実現する道が開かれます。

心のケアと前向きに髪と向き合う考え方

髪を失うことは女性にとって深い悲しみを伴う出来事です。しかし、現状を正しく受け止め解決策を見つけていくことで、心の平穏を取り戻せます。病気と髪の悩みに翻弄されない強さを養いましょう。

ストレスが病状に与える影響を知る

精神的なストレスは免疫システムを攪乱し、病状を悪化させる要因となります。脱毛を過度に気にしすぎて外出を控えることは、ストレスを増大させる悪循環を生み出す原因となりかねません。

髪が抜けるのは病気が引き起こしている一時的な現象であると自分に言い聞かせてください。心を落ち着かせるために、自分なりのリラックス方法を見つけることが回復への助けとなります。

ストレスを完璧にゼロにすることは難しいですが、上手に付き合っていく姿勢が炎症を鎮めます。それが結果として髪の再生を助けることにもつながり、良い変化を引き寄せる力となるはずです。

心の負担を軽くするための工夫

  • 「髪は再び生えてくる」と前向きに捉え、回復を信じる
  • ウィッグや帽子をファッションとして楽しみ、外出の壁を低くする
  • 信頼できる相談相手を見つけ、不安を言葉にして外に出す
  • 病気と向き合っている自分を褒め、小さな変化を喜ぶ習慣を持つ

ウィッグやヘアアクセサリーの積極的活用

自毛が回復するまでの期間、ウィッグや帽子を上手に活用することは前向きな選択となります。最近のウィッグは非常に自然で着け心地が良いものが多いため、外見の不安を大幅に軽減できます。

髪の悩みを隠すだけでなく、新しい自分を演出するアイテムとして楽しんでください。通気性の良いオーガニックコットンの帽子なども、頭皮を休ませる必要がある時期には非常に重宝します。

現代の便利なツールを頼ることは、自分自身を大切にすることでもあります。見た目の不安が解消されれば気持ちが明るくなり、治療に対する意欲も高まります。信頼できる店を見つけておきましょう。

一人で抱え込まず専門家や仲間に相談する

脱毛の悩みは個人的なものですが、一人で抱え込むには重すぎる負担です。主治医や看護師に気持ちを正直に話すことで、心理的な圧迫感が和らぐこともあります。周囲の支えを拒まないでください。

同じ悩みを持つ患者様会やコミュニティで体験談を共有することも大きな励みになります。専門的な治療の選択肢についても早い段階から情報を集めておくことが、将来への希望へと繋がります。

医学の進歩によって提供できる解決策は増えています。今の状況が永遠に続くわけではないという展望を持つことが、前向きに過ごすための力になります。あなたの歩みを支える人は必ず存在します。

よくある質問

SLEによる抜け毛は一度始まったらずっと続きますか?

いいえ、ずっと続くわけではありません。多くの場合は病気の勢いが強い活動期に集中して抜け、適切な治療によって炎症が落ち着く寛解期に入れば抜け毛の量は減少します。体内の状態が整えば再び生える可能性が高いです。

ただし、皮膚に強い炎症が残った部位については個別のケアが必要になる場合があります。

回復のペースは個人差がありますが、焦らずに体調の安定を待つことが最も確実な再発防止策となります。希望を捨てないことが大切です。

ステロイドを飲み始めてから抜け毛が増えた気がしますが止めるべきですか?

絶対に自己判断で薬を止めてはいけません。開始初期に一時的に抜け毛が増えることがありますが、これは代謝が変化している過程で起こる現象の一つです。ここで中断するとSLEそのものが悪化し、深刻な事態を招きます。

不安な場合は必ず主治医に相談し、薬の副作用とどのように向き合うべきかアドバイスを受けてください。

病状が安定して薬の量が減っていけば、髪の状態も少しずつ改善に向かう例がほとんどですので安心してください。

脱毛している最中に育毛剤や発毛剤を使っても大丈夫ですか?

頭皮に赤みや湿疹がある時期は市販の育毛剤の使用は避けるべきです。アルコール成分や刺激の強い添加物が弱っている頭皮の炎症を悪化させる可能性があるからです。SLEの脱毛は一般的な薄毛とは仕組みが異なります。

使用を検討する場合は、必ず処方された外用薬を優先し主治医に確認を取ってください。まずは炎症を鎮めることが先決であり、発毛を促す薬の使用は土台が整ってから考えるのが順序として正解となります。

SLEでも将来的に自毛植毛をすることは可能でしょうか?

はい、条件が整えば可能です。病状が長期間安定しており、内科の主治医から許可が出ていることが必須条件となります。

また移植部位の皮膚に炎症がなく、ドナーとなる後頭部の毛髪が健全であれば選択肢に入ります。

まずは病気の治療に専念し、頭皮環境が整った段階で植毛専門のクリニックを受診してください。慎重なカウンセリングを経て、安全性が確保された上で施術を行うことが、納得のいく結果を得るために必要です。

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この記事を書いた人

Dr.本田マイケル 武史のアバター Dr.本田マイケル 武史 MYCLI 統括院長 / 医療法人史真会 理事長

がん研有明病院や聖路加国際病院の形成外科にて、長年にわたり顕微鏡を用いた微細な手術(マイクロサージャリー)や組織移植に携わってきました。 自毛植毛において最も重要なのは、採取したドナー(毛根)をいかにダメージなく扱い、高い「生着率」を実現するか、そして自然な流れを再現するかです。私が再建外科の最前線で培ってきた、0.1ミリ単位の緻密な組織操作技術は、まさに自毛植毛のクオリティに直結します。「ただ増やす」だけでなく、形成外科医としての解剖学的知識に基づいた、安全で確実な毛髪再生医療をご提供します。

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