2024.03.29
乳がん発見のきっかけは?早期発見のために大切な2つのポイントも解説
「乳がんが心配だけど、発見のきっかけって何・・・?」
「乳がん発見のためにできることってある・・・?」
こんな悩みを持つ皆様に向けた記事です。
身近な方が乳がんになったり、2人に1人ががんになる時代と聞き、自分は本当に大丈夫なのか不安に感じるかもしれません。
本記事では、乳がんとは何か、乳がんを発見する4つのきっかけ、そして乳がんを早期発見するために重要な2つのことを解説します。
本記事を最後まで読むと、乳がん早期発見のために大切なこと、今できることが分かります。
目次
乳がんとは
乳がんは乳腺組織から発生するがんのことです。
乳腺は乳頭から放射状に広がり、約20の腺葉に分かれて存在しています。腺葉は主に乳管、そして小葉という組織で形成されています。
授乳期には小葉で母乳が形成され、形成された母乳は乳管を通じて乳頭から分泌されます。乳がんの90%以上が乳管から発生します。
乳がんの発症の一因に女性ホルモンがあります。エストロゲン量が多い、エストロゲンを含む薬剤の内服などは乳がん発症のリスクです。
初経年齢が若い、閉経年齢が遅い、出産経験がない、授乳経験がない、そして飲酒、閉経後の肥満、運動不足なども乳がん発症のリスクになる可能性があります。
また、特定の遺伝的な素因が乳がん発症のリスクになります。BRCA1、BRCA2遺伝子の変異が乳がん発症の代表的なリスクとして知られています。
日本人女性の9人に1人が乳がんに罹患する
乳がんの罹患率は近年上昇傾向です。
約9人に1人が乳がんに罹患すると言われており、毎年約9〜10万人が新たに乳がんに罹患しています。
乳がん発症のピークは40代から60代、働き盛りや子育てで忙しい方も多い年代。そして、20代、30代の方も決して油断できません。乳がんは20代後半から30代にかけて罹患率が増加します。
初期の乳がんは予後が比較的良い
がんと聞くと、良くないイメージを持つかもしれません。しかし、初期の乳がんは比較的予後が良いことが知られています。
乳がんのステージ毎の5年生存率(実測生存率)は以下の通りです。
- ステージ0:96.8%
- ステージ1:95.2%
- ステージ2:90.7%
- ステージ3:76.2%
- ステージ4:37.0%
乳がんの5年生存率(実測生存率)ステージ0、ステージ1、ステージ2は90%以上です。一方、ステージ3の5年生存率(実測生存率)は70%台、ステージ4では30%台です。
早期の乳がんは比較的予後が良く、早期発見・早期治療が大切になります。
乳がんに罹患した方はどのように乳がんに気が付くのでしょうか。
乳がんを発見する4つのきっかけを以下で解説します。
乳がんを発見する4つのきっかけ
乳がんを発見する主なきっかけは以下の4つです。
- お胸にしこりを触れる
- お胸の皮膚が引きつれている
- 乳頭分泌がある
- 乳がん検診で見つかる
それぞれ以下で深掘りします。
お胸にしこりを触れる
乳がんを発見する1つ目のきっかけはお胸にしこりを触れることです。
入浴や着替えの際に自身でお胸のしこりに気が付き受診するケースです。
比較的お年を召した方では入浴介助中に介助者が気が付く場合もあります。
お胸のしこりは乳がんだけでなく、線維腺腫などの良性のしこり、また正常な乳腺の一部がしこりのように触れているだけの可能性もあります。
お胸のしこりに気がついた際は医師に相談するようにしましょう。
お胸の皮膚が引きつれている
乳がんを発見する2つ目のきっかけはお胸の皮膚が引きつれていることです。
乳がんが皮膚に近い位置に発生した場合、お胸の皮膚が腫瘍に引っ張られ、引きつれて見えることがあります。
皮膚が引きつれている場合は付近にしこりが触れることも多いです。
お胸のしこりや皮膚の引きつれを早期発見するには自分のお胸を定期的に確認する自己検診が有効になります。
乳頭分泌がある
乳がんを発見する3つ目のきっかけは乳頭分泌があることです。
母乳の通り道である乳管から乳がんが発生した場合、妊娠・授乳期でなくとも乳頭分泌を認めることがあります。
血性乳頭分泌と呼ばれる褐色、赤色の乳頭分泌を認める場合は特に乳がんの症状である可能性があり、注意が必要です。
褐色、赤色の乳頭分泌を認める場合は医師に相談するようにしましょう。
乳がん検診で見つかる
乳がんを発見する4つ目のきっかけは乳がん検診です。
乳がんの診断がついた方の約3人に1人が乳がん検診が発見のきっかけになっています。
乳がん検診として国で推奨されているのは40歳から2年に1回のマンモグラフィ受診です。
乳がん検診については以下で詳しく解説します。
乳がんの早期発見のために重要な2つのこと
早期の乳がんは比較的予後が良く、乳がん治療は早期発見・早期治療が重要です。
乳がんの早期発見のために重要なことは以下の2つです。
- 自己検診を行う
- 乳がん検診を受診する
それぞれ以下で深掘りします。
自己検診を行う
乳がんの早期発見のための重要な1つ目は乳がんの自己検診を行うことです。
乳がんの自己検診とは自身でお胸を観察したり触れたりすることで行う乳房検診のことです。
具体的には、以下の順で行います。
- 鏡の前で乳房の見た目の変化がないか観察する
- 立った状態で乳房・腋窩を触ってしこりなどの変化がないか確認する
- 横になった状態で乳房・腋窩を触ってしこりなどの変化がないか観察する
まずは、鏡の前で乳房の見た目の変化がないか観察します。腕を楽に下げた状態で見た目の変化がないか、そして両腕を上げた状態で見た目の変化がないか確認しましょう。この時、乳頭をつまみ、分泌物の有無も確認すると良いです。
次に立った状態で乳房・腋窩を触って変化がないか確認します。この時、片方の腕を上げた状態でお胸全体を順番に触り、しこりなどの変化がないか確認するようにしましょう。乳房の確認が終わった後、腕を下げた状態で腋窩に指を入れ、しこりが触れないか確認しましょう。
最後に横になった状態で再度、乳房・腋窩を触って変化を確認します。この時、乳房の内側は腕を上げた状態で、乳房の外側は腕を下げた状態で触診するとより変化が分かりやすいです。乳房の後は腕を上げた状態で腋窩にしこりを触れるか確認しましょう。
自己検診の頻度の目安は月に1回です。閉経前の方は月経終了後1週間〜10日経過後、閉経後の方は日付を決めて定期的に行うようにしましょう。
乳がん検診を受診する
乳がんの早期発見のための重要な2つ目は乳がん検診を受診することです。
乳がん検診では数mmのしこりや微細な石灰化と呼ばれる乳がんの所見を発見することが可能です。自分でお胸のしこりに気付くより早期に乳がんを発見し、早期治療に繋げることが期待できます。
乳がん検診には対策型検診と任意型検診がある
乳がん検診には対策型検診と任意型検診の2種類があります。
対策型検診は多くが国や自治体の費用負担となり無料、もしくは高くても1000円程度で受診できます。対策型検診では国で推奨されている問診、マンモグラフィが受診できます。40歳以上の方で乳がん対策型検診の受診が推奨されています。所要時間は5分程度です。
任意型検診は費用が医療機関によって異なり、基本的に全額自己負担です。任意型検診は検査内容を自身で選択可能です。視診、触診、超音波検査、MRI検査、CT検査、血液検査などが選択肢になります。
日本の乳がん検診受診率は比較的低い
早期発見に重要な乳がん検診ですが、日本の乳がん検診受診率は国際的に決して高くありません。
2023年の調査では、日本の乳がん検診受診率は約47%、一方、アメリカは約76%、イギリスは約66%、お隣の韓国は約70%です。
乳がんは早期発見・早期治療によってより良い予後が期待できます。40歳以上の方は対策型検診として2年に1回のマンモグラフィ受診を心がけましょう。
任意型検診としては乳房超音波が代表的
また、乳がんの任意型検診として代表的な検査が超音波検査です。
なぜなら、乳房超音波検査はリーズナブルかつ有効性が期待できる検査だからです。
超音波検査は被曝がなく、検査に伴う痛みなどはほとんどないリーズナブルな検査です。
マンモグラフィと乳房超音波検査はそれぞれ発見する所見の得意・不得意があります。
マンモグラフィは石灰化と呼ばれる一部の乳がんに見られる所見を発見することに長けている検査。一方、乳房超音波検査は石灰化の同定は比較的難しくしこりの発見・観察に長けている検査です。
また、マンモグラフィは密度の高い乳腺の観察には向いていません。一般的に20代、30代の方は乳腺の密度が高く乳房超音波検査の有効性がより高くなります。
2年に1回のマンモグラフィによる乳がん対策型検診の他、乳房超音波検査を任意型検診として合わせて受診することは比較的リーズナブルな選択肢と考えられます。
例えば、2年に1回のマンモグラフィ、そしてマンモグラフィ検査を受診しない年に各年で乳房超音波検査を受診するといった方法です。
まずは対策型検診、そして対策型検診だけでは心配な方は乳房超音波検査をさらに追加することも良い選択肢と言えるでしょう。
出典:Health at a Glance 2023: OECD Indicators
【まとめ】乳がんの早期発見には自己検診・検診受診が大切
本記事では、乳がんとは何か、乳がん発見の4つのきっかけ、そして乳がんの早期発見に重要な2つのことを解説しました。
乳がんは早期発見・早期治療によって、より良い予後を期待できる病気です。
自己検診、そしてまずは2年に1回のマンモグラフィによる乳がん検診を受診するようにしましょう。
2年に1回のマンモグラフィだけで不安な方は任意型検診として乳房超音波検査を検討することも良い選択肢でしょう。
監修者
- 日本形成外科学会
- 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会所属
本田マイケル武史(本田武史)
乳がん術後の乳房再建を年間100件以上執刀してきた形成外科医。 その傍ら美容外科医として幅広い技術を習得し専門医取得要件を満たしたことを機に美容1本に絞る。自然な仕上がりでより満足度の高い施術を極めるため理論・技術を徹底的に学び沢山のゲストの要望に応え、より一人一人に寄り添った施術を行いたいという気持ちからMYCLIを開院。 開院後1年で豊胸術件数において個人院国内トップクラスに。 技術だけではなく、カウンセリングからアフターケアまでゲストに寄り添う姿勢が評判をよび数カ月先まで予約殺到。信頼できる上、気さくで物腰柔らかい人柄によりリピーターのゲストも後を絶たない。