2023.04.14
豊胸のシリコンバッグは一生もの?【破損がなければ定期的な入れ替えは不要】
「豊胸のシリコンバッグは定期的な入れ替えが必要なの?費用面が心配・・・」
「豊胸のシリコンバッグはどんな時に破損するの?破損するとどうなるの?」
こんな悩みを持った方々に向けた記事です。
「豊胸のシリコンバッグは一生ものではなく、入れた後も定期的に入れ替えが必要」と言われると費用面や体への負担を心配するかもしれません。
しかし、豊胸のシリコンバッグは定期的な入れ替えが必須ではありません。入れ替えの費用や体への負担を心配しすぎる必要はないです。
本記事では、豊胸のシリコンバッグの定期的な入れ替えが必須ではない3つの理由、シリコンバッグ交換が必要になる2つのシチュエーション、そしてシリコンバッグ破損の具体的な3つの予防策について解説します。
目次
豊胸のシリコンバッグは一生もの?定期的な入れ替えが必須ではない3つの理由
「豊胸のシリコンバッグは10年毎を目安に、定期的に入れ替えをしなければいけない」
シリコンバッグの入れ替えが必須であると聞き、費用や体への負担を心配する方も多いです。しかし、定期的なシリコンバッグの入れ替えは必須ではありません。
豊胸後、定期的なシリコンバッグ入れ替えが必須ではない3つの理由を深掘りします。
理由1:人体に害はほとんどない
豊胸後、定期的なシリコンバッグ入れ替えが必須ではない1つ目の理由は、人体に害がほとんどないことです。確かに、シリコンバッグは医療機器であり、月日と共に劣化します。
しかし、劣化したシリコンバッグ自体は破損、感染徴候、被膜拘縮などを伴わない場合、人体に大きな害を及ぼす可能性は低いです。人体に特に害がない場合、豊胸後の定期的なシリコンバッグ入れ替えは必須ではありません。
理由2:10年毎の入れ替えはあくまで目安として推奨されている
豊胸後、定期的なシリコンバッグ入れ替えが必須ではない2つ目の理由は、10年毎の入れ替えはあくまで目安として推奨されていることです。アメリカのFDA(Food and Drug Administration)は2011年、乳房のシリコンバッグは10年毎を目安に定期的な入れ替えを推奨すると発表しました。世間で耳にする10年毎にシリコンバッグ入れ替えが必要であるという主張はFDAの推奨に基づいていることが多いです。
10年毎にシリコンバッグ入れ替えが必要である理由として、約5人に1人がシリコンバッグ挿入をした後、10年以内に再手術を要したことが記されています。
しかし、5人に4人は10年以内の再手術を必要としていなかったことになります。後にFADは10年毎の再手術は必須ではないとアップデートを発表しています。10年毎の入れ替えはあくまで目安として言われているのみであり、必須ではありません。
出典:U.S. FOOD & DRUG ADMINISTRATION
理由3: シリコンバッグが日々進歩している
豊胸後、定期的なシリコンバッグ入れ替えが必須ではない3つ目の理由は、シリコンバッグが日々進歩していることです。医療の世界は日々驚異的なスピードで進歩しています。FDAで10年毎に入れ替えの推奨が発表されたのは2011年です。10年以上が経過した現在ではシリコンバッグの機能性や耐久性は非常に向上しています。
仮に将来、破損などでシリコンバッグ入れ替えが必要になった場合、現在より機能性や耐久性に優れたシリコンバッグが登場している可能性が高いです。より優れたシリコンバッグを将来的に使用すれば、後に入れ替えが必要な可能性はさらに低くなります。
豊胸のシリコンバッグ入れ替えが必要な2つの場合
豊胸のシリコンバッグ定期的な入れ替えが必須ではない3つの理由を紹介しました。
豊胸のシリコンバッグは定期的な入れ替えは必須ではありませんが、場合によっては入れ替えが必要になります。
豊胸のシリコンバッグ入れ替えが必要な2つの場合について紹介します。
場合1:被膜拘縮
豊胸のシリコンバッグ入れ替えが必要な1つ目の場合は被膜拘縮です。
シリコンバッグは医療機器であり異物です。異物を体内に挿入した場合、生理的な反応として異物の周囲に膜を形成します。シリコンバッグ周囲に形成された膜が収縮、硬化することが被膜拘縮です。被膜拘縮は豊胸した胸が大きく変形する、硬くなるといった症状を呈する可能性があります。
被膜拘縮を認める場合にはシリコンバッグの入れ替えが必要になる可能性があるので必ず医師に相談しましょう。
場合2:破損
豊胸のシリコンバッグ入れ替えが必要な2つ目の場合はシリコンバッグの破損です。
シリコンバッグが破損すると胸の張りがなくなる、ごつごつしたしこりが触れるといった症状を呈することがあります。シリコンバッグが破損すること自体が人体に悪影響を及ぼす可能性は低いです。しかし、長期間破損を放置すると炎症や感染を起こす可能性があります。
シリコンバッグの破損は自覚できる症状がないことがほとんどであり、施術後の定期的なフォローアップが重要です。シリコンバッグ豊胸を検討する際は施術後に定期的なフォローアップをしてくれるクリニックを選ぶことが大切です。
出典:Hillard et al, Gland Surg, 2017.
豊胸のシリコンバッグ破損を予防する3つの方法
豊胸のシリコンバッグの定期的な入れ替えが必須ではない理由、そして豊胸のシリコンバッグ入れ替えが必要になる2つのシチュエーションについて解説しました。
豊胸のシリコンバッグの破損を予防する具体的な3つの方法について、施術前に出来る方法も含めて以下で深掘ります。
方法1: 経験豊富なクリニックで施術を行う
豊胸のシリコンバッグ破損を予防する1つ目の方法は、経験豊富なクリニックで施術を行うことです。
シリコンバッグの破損、特に早期の破損は施術中のシリコンバッグへの刺激が原因になることが多いです。経験豊富なクリニックで施術を受けることはシリコンバッグの破損予防に極めて重要です。
当院は2022年度、390件の豊胸手術、シリコンバッグを用いた豊胸手術を236件行っています。
さらに、全ての患者様でシリコンバッグの破損を最大限防ぐためケラーファンネルという専用の機器を用いてシリコンバッグ挿入を行っています。
ケラーファンネルを用いることで被膜拘縮率の低下、施術時間の短縮、傷の大きさの縮小などの効果があることが報告されています。シリコンバッグを触らずに挿入することが出来るので、ケラーファンネルを使用しない場合と比較して、シリコンバッグへの刺激を抑える効果も期待出来ます。
出典:Morkuzu et al, Plast Reconstr Surg Glob Open, 2022.
方法2:極めて強い衝撃は避ける
豊胸のシリコンバッグ破損を予防する2つ目の方法は、極めて強い衝撃は避けることです。
シリコンバッグは人工物であり、極めて強い衝撃を受けた場合は破損する可能性があります。2023年現在におけるシリコンバッグは耐久性が非常に優れています。しかし、交通事故や競技格闘技など自身の体にも影響が出るレベルの強い衝撃を受けた場合にはシリコンバッグ破損の可能性があります。
しかし、日常生活はもちろん、通常の運動や性交渉などの衝撃であればシリコンバッグ破損を心配する必要はほとんどありません。
方法3:定期的な検査を行う
豊胸のシリコンバッグ破損を予防する3つ目の方法は、定期的に検査を受けることです。
定期的に検査を受けることで過度な被膜拘縮や感染徴候を早期に発見することができます。
年に1回程度を目安に、施術した胸が気になる際に検査を受けるようにしましょう。当院では施術を受けた方に無料で超音波検査を行っています。気軽にご相談下さい。
まとめ:豊胸のシリコンバッグは一生もの?【定期的な検査を受けましょう】
本記事では豊胸のシリコンバッグの定期的な入れ替えが必須ではない3つの理由、シリコンバッグ入れ替えが必要になる2つのシチュエーション、シリコンバッグの破損を予防する3つの具体的な方法について紹介しました。
シリコンバッグ豊胸を受けた後は定期的な検査を行うことでシリコンバッグ破損の予防、シリコンバッグ破損の早期発見に繋がります。
当院では施術を受けた方には無料で超音波検査を行っており、安心して施術に臨むことが出来ます。豊胸を検討されている方は安心してご相談下さい。
監修者
- 日本形成外科学会
- 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会所属
本田マイケル武史(本田武史)
乳がん術後の乳房再建を年間100件以上執刀してきた形成外科医。 その傍ら美容外科医として幅広い技術を習得し専門医取得要件を満たしたことを機に美容1本に絞る。自然な仕上がりでより満足度の高い施術を極めるため理論・技術を徹底的に学び沢山のゲストの要望に応え、より一人一人に寄り添った施術を行いたいという気持ちからMYCLIを開院。 開院後1年で豊胸術件数において個人院国内トップクラスに。 技術だけではなく、カウンセリングからアフターケアまでゲストに寄り添う姿勢が評判をよび数カ月先まで予約殺到。信頼できる上、気さくで物腰柔らかい人柄によりリピーターのゲストも後を絶たない。