2023.08.25
脂肪注入豊胸でしこりができる?3つの原因と2つの対処法を解説!
「脂肪注入豊胸の後、胸にしこりがあるけど大丈夫・・・?」
「脂肪注入豊胸後のしこりって除去できる・・・?」
「脂肪注入豊胸後のしこりを除去した後に再度豊胸したいけどできる・・・?」
こんな悩みを持った方々に向けた記事です。
脂肪注入豊胸は自分から採取した脂肪をお胸に注入することでバストアップを目指す豊胸方法です。
脂肪注入豊胸を行った数か月後にお胸にしこりを触れることがあります。
脂肪注入豊胸後にお胸にしこりが触れると、しこりは何か、治療することはできるのかなど心配になりますよね。
脂肪注入豊胸後のしこりが気になる場合は早期に相談しましょう。脂肪注入豊胸後のしこりは、まずはしっかりと診断することが大切です。
本記事では、脂肪注入豊胸の後にできるしこりは何か、脂肪注入豊胸でしこりができることによって生じる2つのリスク、脂肪注入豊胸でしこりができる3つの原因、脂肪注入豊胸でしこりができた時の2つの対処法、そして脂肪注入豊胸のしこりを除去した後の豊胸方法について解説します。
目次
脂肪注入豊胸によってできるしこりとは
脂肪注入豊胸後にお胸にできるしこりの主な原因は、注入した脂肪の壊死です。
壊死した脂肪は体内で異物として認識され周囲に膜を形成し液だまりとなることで、しこりとなる場合があります。
脂肪注入豊胸の合併症として脂肪壊死、しこり、嚢胞などが最も高頻度であったと報告されています。
しこりは体表から触れて分かるような大きなしこりから、検査をしてようやく見えるような小さなしこりまで様々です。
しこりの検査方法は超音波検査、CT検査、MRI検査などがあります。まずは簡便に施行可能な超音波検査で評価を行うことが一般的です。
脂肪注入豊胸後、お胸にしこりができるとどのようなリスクがあるでしょうか。
脂肪注入豊胸後にしこりができることによって生じるリスクについて以下で解説します。
出典:Leopardi et al, ANZ J Surg, 2014
脂肪注入豊胸後にしこりができることによって生じる2つのリスク
脂肪注入豊胸は比較的細かい部位にもピンポイントで豊胸効果を期待できる代表的な豊胸手法の1つです。
脂肪注入豊胸後は注入した脂肪が壊死を起こすことでしこりを形成する場合があります。しこりを形成するとどのような問題が生じるでしょうか。
脂肪注入豊胸後にお胸にしこりができることによって生じる2つのリスクを深掘りします。
リスク1:整容面の変化
脂肪注入豊胸でしこりができることによる1つ目のリスクは整容面の変化です。
なぜなら、脂肪注入豊胸後にお胸にしこりができることによってお胸が見た目の印象が変わる可能性があるからです。
脂肪注入豊胸後にお胸にしこりができるとお胸の見た目がごつごつした印象になる可能性があります。また、お胸の触り心地も自然ではなくなるかもしれません。
脂肪注入豊胸後のしこりによる整容面の変化には注意が必要です。
リスク2:乳腺腫瘤との鑑別
脂肪注入豊胸でしこりができることによる2つ目のリスクは乳腺腫瘤との鑑別です。
なぜなら、脂肪注入豊胸後に生じているしこりが脂肪注入を原因とするしこりなのか、乳腺腫瘤よって生じたしこりなのか触るだけでは特に見分けがつきにくいからです。
お胸のしこりが何であるのか調べるには超音波検査や場合によってはしこりに針をさす生検検査が必要になります。
脂肪注入豊胸が乳がんの明らかな発症リスクとなることはないと報告されています。
脂肪注入豊胸後にしこりに気が付いた際には早期にクリニックや病院に相談することが大切です。
出典:Sufyani et al, Dermatol Surg, 2016
脂肪注入豊胸でしこりができる3つの原因
脂肪注入豊胸後にお胸にできるしこりの正体、そして脂肪注入豊胸後にお胸にしこりができることによって生じる3つのリスクについて解説しました。
脂肪注入豊胸はやり方によってしこりができやすくなることがあります。
脂肪注入豊胸によってしこりができやすくなる3つの原因について以下で深掘りします。
原因1:注入した脂肪の塊
脂肪注入豊胸でしこりができる1つ目の原因は注入した脂肪の塊です。
脂肪注入豊胸において一か所に集中して脂肪を注入した場合、お胸の中に脂肪の塊ができます。
塊内部の脂肪は周囲と隔絶され、壊死を起こしやすいです。お胸の中で壊死を起こした脂肪はしこりとなる可能性があります。
脂肪注入豊胸においては、一か所に集中して脂肪を注入するのではなく、お胸全体に多数の層に分けて脂肪を注入することが大切です。
出典:Shida et al, Plast Reconstr Surg Glob Open, 2017
原因2:注入量
脂肪注入豊胸でしこりができる2つ目の原因は注入した脂肪の量が多いことです。
脂肪注入豊胸において大量の脂肪を注入すると注入した脂肪の一部が壊死を起こし、しこりの原因となる場合があります。
たとえ、お胸全体に脂肪を注入しても、注入した脂肪の量が非常に多い場合はしこりの原因となり得ます。
脂肪注入豊胸は比較的小回りの利く、温かみのあるお胸をつくることを得意とする豊胸方法です。一方、一度で2カップ以上などの豊胸効果を得るのは苦手な豊胸方法です。
一度で2カップ以上の豊胸効果を期待したい場合は、シリコンバック豊胸や脂肪注入とシリコンバック豊胸を組み合わせたハイブリッド法も検討しましょう。
出典:Shida et al, Plast Reconstr Surg Glob Open, 2017
原因3:感染
脂肪注入豊胸でしこりができる3つ目の原因は感染です。
脂肪注入豊胸に関わらず、施術をする以上は一定の確率で施術部位の感染を引き起こす可能性があります。
施術後、創部やお胸に感染を起こした際、お胸の中で水たまりや感染が重症な場合には膿の塊をつくる場合があります。
お胸に感染が生じた場合は、抗菌薬などを用いた治療を要することがあり注意が必要です。
豊胸手術の経験豊富な施設であれば、脂肪注入豊胸で感染を合併するリスクは極めて低くなります。
豊胸手術は経験豊富な施設で行い、施術部位の赤みや痛みに気が付いた時にはすぐに相談できるクリニックを選びましょう。
脂肪注入豊胸でしこりができた時の2つの対処法
脂肪注入豊胸後にしこりができる3つの原因について解説しました。
原因に注意し、脂肪注入豊胸の方法を工夫することでしこりができる可能性を下げることができます。
しかし、脂肪注入豊胸を行う以上は、注入した脂肪が壊死し、しこりを形成する可能性をゼロにすることはできません。
実際にしこりができた時の具体的な2つの対処法について以下で深掘りします。
対処法1:穿刺吸引
脂肪注入豊胸でしこりができた時の1つ目の対処法は穿刺吸引です。
穿刺吸引は体表から細い針を刺し、壊死した脂肪などを吸引してしこりを縮小させる対処法です。
穿刺吸引は採血と同じ、もしくは採血より細い針を用いるため、少ない痛みでしこりの対処ができることがメリットです。
一方、細い針を用いるためしこりの性状によっては十分に対処できない場合があります。
しこりが大きい場合や穿刺吸引で対処できない場合はしこりの除去術を行います。
対処法2:しこりの除去術
脂肪注入豊胸でしこりができた時の2つ目の対処法はしこりの除去術です。
しこりの除去術はお胸に2〜3cmほどの傷を置き、しこりを外科的に切除する方法です。
しこり除去術を行う際は目立ちにくい場所に傷をおきます。具体的には、乳輪に沿った傷、脇のしわに沿った傷、そしてお胸の下縁に沿った傷があります。
しこり内部の性状や大きさに関わらずしこりを除去できるメリットがある一方、侵襲が比較的強い処置になります。
しこりの除去術は穿刺吸引で除去できなかったしこりや大きなしこりを除去したい時により考慮する対処法です。
しこりを除去した後、もう一度豊胸手術をすることはできるのでしょうか。
脂肪注入豊胸でしこりを除去した後の豊胸について以下で解説します。
脂肪注入豊胸でしこりを除去した後の豊胸
脂肪注入豊胸後にできたしこりを除去した後も繰り返し豊胸手術を行うことができます。
当院では脂肪注入豊胸、シリコンバック豊胸共に施行可能です。
お胸の一部分にピンポイントでふくらみを持たせたい場合は脂肪注入豊胸、一度の手術でより大きな豊胸効果を期待する場合はシリコンバッグ豊胸が選択肢になります。
自分の豊胸に対する理想のイメージを持ち、しっかりと施術者と相談して決めることが大切です。
【まとめ】脂肪注入豊胸後のしこりはすぐ相談しましょう
本記事では、脂肪注入豊胸の後にできるしこりは何か、脂肪注入豊胸でしこりができることによって生じる2つのリスク、脂肪注入豊胸でしこりができる3つの原因、脂肪注入豊胸でしこりができた時の2つの対処法、そして脂肪注入豊胸のしこりを除去した後の豊胸方法について解説しました。
脂肪注入豊胸後、お胸のしこりに気が付いた時はできるだけ早く相談するようにしましょう。
脂肪注入豊胸後にしこりができる可能性を下げるためには豊胸手術の経験が豊富で、豊胸後のアフターフォローがしっかりしている施設で施術を受けることが大切です。
当院は2022年度、390件の豊胸手術を行っています。
当院はアフターフォローとして、脂肪注入豊胸後にしこりができた場合は無償でしこりの除去を行っています。2021年12月の開院から2023年8月まで脂肪注入豊胸後のしこりを訴えた方はいません。
脂肪注入豊胸後のしこりで悩んでいる方、豊胸を検討している方は安心してご相談下さい。
監修者
- 日本形成外科学会
- 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会所属
本田マイケル武史(本田武史)
乳がん術後の乳房再建を年間100件以上執刀してきた形成外科医。 その傍ら美容外科医として幅広い技術を習得し専門医取得要件を満たしたことを機に美容1本に絞る。自然な仕上がりでより満足度の高い施術を極めるため理論・技術を徹底的に学び沢山のゲストの要望に応え、より一人一人に寄り添った施術を行いたいという気持ちからMYCLIを開院。 開院後1年で豊胸術件数において個人院国内トップクラスに。 技術だけではなく、カウンセリングからアフターケアまでゲストに寄り添う姿勢が評判をよび数カ月先まで予約殺到。信頼できる上、気さくで物腰柔らかい人柄によりリピーターのゲストも後を絶たない。