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コラム

2024.05.24

乳房再建はどこがおすすめ?乳房再建の種類や病院の選び方を解説

「乳がん術後の乳房再建はどこで行うのがおすすめ?」

「乳がん術後の乳房再建を行う病院はどうやって選べばいい?」

こんな悩みを持つ皆様に向けた記事です。

乳がんに罹患した方は治療のことだけでなく、治療したお胸を再建する場所など考えることが多く不安に感じるかもしれません。

本記事では、日本で乳房再建手術数が多い病院10選、乳房再建の種類、乳房再建を行う病院の具体的な選び方を解説します。

乳房再建手術数の多い病院10選

乳房再建手術を行う病院を検討する際、手術数が多く実績豊富であることは大切な要素になります。

乳房再建手術数の多い病院10選は以下の通りです(2024年5月)。

  1. がん研有明病院(東京都)
  2. 大阪ブレストクリニック(大阪府)
  3. 聖路加国際病院(東京都)
  4. 国立がん研究センター中央病院(東京都)
  5. 都立駒込病院(東京都)
  6. 亀田総合病院(千葉県)
  7. 岡山大学病院(岡山県)
  8. 大阪国際がんセンター(大阪府)
  9. 聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県)
  10. 神鋼記念病院(兵庫県)、日本医科大学附属病院(東京都)

出典:医療新聞DIGITAL

乳房再建の方法は1つではありません。再建方法、再建のタイミング、そして手術回数などによって乳房再建手術の方法は様々です。

以下で乳房再建手術の種類について詳しく解説します。

乳房再建の3つの種類

乳房再建には大きく分けて以下の3つの種類があります。

  • 人工物再建
  • 自家組織再建
  • 脂肪注入

それぞれ以下で深掘りします。

シリコンバックを用いる人工物再建

乳房再建の種類1つ目は人工物再建です。

人工物再建は乳房を切除した後、大胸筋の下にシリコンバックを挿入することでお胸のふくらみを作る再建方法です。

人工物再建のメリットは他の再建方法に比べると手術の体への負担が少ない傾向があることです。

一方、人工物再建のデメリットとして時間が経つにつれ左右のお胸の見た目の差がでてきやすいことです。

人工物再建は乳房再建の代表的な手法の1つと言えるでしょう。

自分の組織を用いる自家組織再建

乳房再建の種類2つ目は自家組織再建です。

自家組織再建は自身の他部位の組織を用いてお胸のふくらみを作る再建方法です。

自家組織再建には大きく分けると以下の3つの方法があります。

  • 腹直筋皮弁:腹部の脂肪・筋肉などを用いる方法
  • 広背筋皮弁:背中の脂肪・筋肉などを用いる方法
  • 穿通枝皮弁:体の別部位から血管(穿通枝)をつけて組織を切り離し胸部の血管と繋げる方法

再建の方法は患者様の体型などによって相談して決めることがほとんどです。

自家組織再建のメリットは自分の組織を用いて自分の血が通った比較的温かみのあるお胸に仕上がる可能性が高いことです。

一方、自家組織再建は人工物再建に比べると手術の体への負担が大きくなる傾向があります。一般的には手術時間が長く、術後の入院期間も長期間に。

人工物再建、自家組織再建のどちらも乳房再建のタイミングと手術回数も選択の余地があります。

乳房再建のタイミングと手術回数について以下で詳しく解説します。

自由診療で行う脂肪注入

乳房再建の種類3つ目は脂肪注入です。

脂肪注入は自分の他部位から採取した脂肪組織をお胸に注入することでお胸のふくらみを作る再建方法です。

基本的に保険診療である人工物再建・自家組織再建とは異なり、脂肪注入は自由診療になります。

脂肪注入のメリットは自分の組織でお胸のふくらみを作るため、比較的温かみのあるお胸に仕上がる点です。

また、脂肪を採取する部分の痩せ効果を期待できることもメリットの1つでしょう。

一方、注入した脂肪は全てが生着するわけではなく、1回の脂肪注入で希望するお胸のふくらみに仕上がる可能性は低いです。複数回、脂肪注入の施術が必要になる可能性が高いことはデメリットでしょう。

脂肪注入は人工物再建、自家組織再建と組み合わせて行うこともできます

人工物再建と脂肪注入を組み合わせて行うことをハイブリッド法と呼びます。ハイブリッド法は人工物再建と脂肪注入両方のメリットを期待できる方法です。

人工物再建、自家組織再建の後、気になる部分にピンポイントで脂肪注入を行いボリュームを追加する方法もあります。

保険診療である人工物再建・自家組織再建と自由診療である脂肪注入を同時に行うことはできません。同時ではなくタイミングをずらして行う必要がある点に注意が必要でしょう。

乳房再建のタイミングと手術回数

乳房再建はタイミング、手術回数が患者様によって異なります。

乳がん治療の兼ね合いにより選択の余地がないこともありますが、乳房再建のタイミング・手術回数を理解することで自分により合った乳房再建方法を検討することができます。

タイミングは一次再建と二次再建がある

乳房再建のタイミングは以下の2つが挙げられます。

  • 一次再建:乳がん手術と同時にエキスパンダーやシリコンバックを挿入する
  • 二次再建:乳がん手術が終わってから期間をあけて再建術を行う

一次再建は乳がん手術と同時に皮膚を伸展する器具であるエキスパンダー、もしくはシリコンバックを挿入する方法です。

一方、二次再建は乳がん手術時に乳房再建は施行せず、乳がん手術から期間をあけて改めて乳房再建を行います。

手術回数は一期再建と二期再建がある

乳房再建の手術回数は以下の2つが挙げられます。

  • 一期再建:1回の手術で乳房再建を完遂する
  • 二期再建:1回目の手術でエキスパンダーを挿入し皮膚を伸展させてから後日改めて乳房再建を行う

一期再建は手術回数1回で乳房再建を完遂する方法です。皮膚を伸展する器具であるエキスパンダーは挿入せず、シリコンバックの挿入や自家組織再建を1回の手術で行います。

二期再建は2回の手術で乳房再建を行う方法です。1回目の手術でエキスパンダーを挿入、半年程度の期間、月に1回程の通院でエキスパンダーを拡張させた後、2回目の手術でシリコンバックの挿入や自家組織再建を行います。

二期再建はエキスパンダーを拡張する間に対側のお胸とのバランスなどを確認しながら再建方法を時間をかけてじっくり考えられるメリットがあります。

一方、二期再建は手術回数が2回になることがデメリットと考えられます。

乳房再建を行う病院の3つの選び方

乳房再建を多く行っている病院、そして乳房再建の種類を確認しました。

実際に乳房再建を行う病院の選び方を解説していきます。

乳房再建を行う病院の選び方は以下の3つです。

  • 通いやすい場所を選ぶ
  • 実績ある病院を選ぶ
  • 自分に合った医師を選ぶ

一つずつ以下で深掘りします。

通いやすい場所を選ぶ

乳房再建を行う病院の一つ目の選び方は通いやすい場所を選ぶことです。

なぜなら、乳房再建は手術前後で通院が必要になるからです。

二期再建の場合、再建手術の前に皮膚を伸展するためにエキスパンダーを拡張していきます。エキスパンダーの拡張には月に一回程度の通院が必要があります。

また、人工物再建、自家組織再建どちらの場合も手術後定期的な経過観察に通院が必要です。

乳房再建を行う病院は現実的に通院が可能な病院を選ぶことが大切でしょう。

実績ある病院を選ぶ

乳房再建を行う病院の二つ目の選び方は実績ある病院を選ぶことです。

なぜなら、実績のある病院は乳房再建のシステムなどがしっかり構築されている可能性が高いからです。

乳房再建は基本的に乳がん手術の後に行われ、乳房再建の後も乳がんの治療が継続して必要になることが多いです。

乳房再建を行う医師だけでなく、乳がん治療を行う医師、看護師などチームで方針を共有・相談できる環境が大切。

乳房再建の実績豊富な病院は乳がん患者様をサポートするチーム体制がしっかりしている傾向があります。

また、乳房再建は病院によって得意な再建方法が異なることも。

検討している乳房再建方法を過去どのくらい行っているのか事前に確認するようにしましょう。

自分に合った医師を選ぶ

乳房再建を行う病院の三つ目の選び方は自分に合った医師を選ぶことです。

なぜなら、乳房再建は再建方法を決めることから再建後のフォローアップまで医師と年単位の付き合いになるからです。

自分にぴったり合った医師を探し続ける必要はありません。

話した印象で合っていないと感じる医師は避ける方が無難かもしれません。

【まとめ】乳房再建は実績豊富な病院を検討しましょう

本記事では、乳房再建手術数が多い病院10選、乳房再建の種類、乳房再建のタイミングと手術回数、そして乳房再建を行う病院の選び方を解説しました。

乳房再建手術数が多い病院10選は以下です。

・がん研有明病院(東京都)

・大阪ブレストクリニック(大阪府)

・聖路加国際病院(東京都)

・国立がん研究センター中央病院(東京都)

・都立駒込病院(東京都)

・亀田総合病院(千葉県)

・岡山大学病院(岡山県)

・大阪国際がんセンター(大阪府)

・聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県)

・神鋼記念病院(兵庫県)

・日本医科大学附属病院(東京都)

出典:医療新聞DIGITAL

乳がん治療、乳房再建は医師・病院との付き合いが長くなる傾向があります。

後悔しないような医師・病院選びを意識するのが良いでしょう。

当院は乳がん術後の再建のご相談や乳房再建後の方のご相談も可能です。

乳がん経験がある方も安心してご相談下さい。

監修者

  • 日本形成外科学会
  • 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会所属

本田マイケル武史(本田武史)

乳がん術後の乳房再建を年間100件以上執刀してきた形成外科医。 その傍ら美容外科医として幅広い技術を習得し専門医取得要件を満たしたことを機に美容1本に絞る。自然な仕上がりでより満足度の高い施術を極めるため理論・技術を徹底的に学び沢山のゲストの要望に応え、より一人一人に寄り添った施術を行いたいという気持ちからMYCLIを開院。 開院後1年で豊胸術件数において個人院国内トップクラスに。 技術だけではなく、カウンセリングからアフターケアまでゲストに寄り添う姿勢が評判をよび数カ月先まで予約殺到。信頼できる上、気さくで物腰柔らかい人柄によりリピーターのゲストも後を絶たない。

MYCLIマイクリ

脂肪吸引・豊胸・エイジングケア専門クリニック

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